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残存歯数

 

 

A:歯医者さんが教える歯の秘密

こんにちは。木曜日の昼下がり、いかがお過ごしですか。ここからは、歯医者さんが教える歯の秘密でお楽しみください。お相手はあゆみ歯科クリニック院長の福原隆久と住友未央です。

 

B:この番組では、歯に関するさまざまな情報をお届けし、予防歯科で健康寿命を延ばし、すこやかな未来をめざします。当たり前のようで、知らなかった歯科の世界を楽しく勉強しましょう。最後までおつきあいをよろしくお願いいたします。

歯医者さんが教える歯の秘密。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りします。

 

あゆみ先生、今週もよろしくお願いします。

 

A:よろしくお願いします。

 

B:10月24日です。

 

A:24日ですね、10月も末ですね。

 

B:実は先日、わたしが生放送を担当している、土曜日の夕方4時から7時の3時間番組の「ら・ぱれっと」に、歯のお悩み相談メッセージが届きました。

 

A:ありがたい、すばらしいですね。

 

B:ぜひ、あゆみ先生にご紹介したいと思っていました。ラジオネーム「あるいていく」さんからいただきました。

 

A:ありがとうございます。

 

B:「わたしは歯が痛くて、歯医者に行くかどうか悩んでいます。歯を抜いてしまうと、3本しか歯がない状態になってしまいます。歯を抜く方がいいのでしょうか。」というお悩みです。

 

A:なるほど。

 

B:ほかの歯がどんな状態なのかなど、状況がよく分からないですが、どうでしょうか。

 

A:歯を抜くと3本しかなくなるということは、おそらく今4本なんでしょうね。もともと歯は7本×4で28本あります。入れ歯なのか、インプラントにしているのかまでは分かりませんが、すでに24本抜いた状態になっていますね。その状態でまた歯が痛くなったので、治療するかどうか悩んでいるということですね。

歯を抜くべきかどうかという質問ですが、まず、歯医者さんに行くということが大切です。歯が痛くて歯科に行くかどうか悩んでいるなら、早く歯医者さんに行ってください。もしかしたら早く行くことによって、その歯を助けられるかもしれないからです。

 

B:悩む前に、歯医者に行ってみるということですね。

 

A:痛いだけなら、助けられる可能性が高いです。神経を抜く治療や、根っこの治療をやり直す治療をするだけで、抜かなくても大丈夫であることも多くあります。歯の状態がとても悪く、グラグラしているという状態なら、抜かなければならないかもしれませんが、治療はそんなに痛くないと思います。

グラグラしていて困っているとか、歯が折れてしまったというという相談ではないから、痛くて歯医者さんに行くかどうか悩んでいるなら、神経を取るとか、昔の差し歯が痛い場合でも根っこの治療で治ると思うので、早ければ早いほど治る可能性が高くなります。

 

B:悩んでいる時間がもったいないですね。

 

A:そうですね。火曜日に行こうかなと書いているので、もう行かれたのかもしれないですが、ぜひ早めに歯医者さんに行ってください。抜いてしまうと3本になってしまいますが、4本残っていた方が絶対にいいです。残存歯数は1本でも多い方が、健康寿命が長くなり、寝たきりにもなりにくいです。歯がなくなると、握力や脚力などの全身の筋機能が低下する「オーラルサルコペニア」という状態になってしまいます。

 

B:歯の数と健康は関係があるのですね。

 

A:関係があります。食いしばれるかどうかは、3本か4本でも違いがあります。入れ歯だとしても、噛む力は歯の数との相関関係にあると言われています。歯の本数が減ってしまうと、筋機能が低下したり、呼吸機能が低下してしまうということにもなり、高齢者が抱えがちな問題につながってしまいます。この方の年齢は分かりませんが、歯のない方にありがちな問題が出てしまいます。歯がたくさんあるほうが、おいしい食事ができて、身体もよく動いて元気であるということになります。

 

B:残存歯数というのは、歯が4本の人は「4」、3本なら「3」ということですね。

 

A:そういうことです。歯の残っている数です。

 

B:インプラントの場合は、どのようにカウントされますか。

 

A:自分の勉強不足ですが、インプラントで出している統計については、見たことがないので、天然歯で出しているデータです。

 

B:インプラントは含まれていないということですね。

 

A:インプラントの学会での発表でよくあるのは、インプラントの手術がいかに成功したかや、どんなオペをして何パーセントの骨をつくれたかや、インプラントの歯が何年持ったかという、インプラントだけのデータに注力している状態です。

それでも、プロトコールやエビデンスという流れが確立されてきて、ある場合は何パーセント、別の場合は何パーセントというデータがたくさんある状態になってきています。

今後、歯と全身との関わりとか、「オーラルサルコペニア」というこれから絶対に歯科で注目されていくテーマに向けて、インプラントの本数と咬合力にも着目されてくるので、データが上がってくるものと思います。もしかしたら、もうすでにあるのかもしれません。その分野についてまだ文献を見ていないです。

 

B:自分自身に1本インプラントがあるので、残存歯数に含まれるのかどうかが、気になります。

 

A:そうですか。インプラントではなく、天然歯のデータしか見ていませんでした。インプラントを入れている人の統計はないと思いますが、探しておきます。

 

B:ありがとうございます。インプラントが残存歯数に加わっているならいいなと思っています。

 

A:残像歯数は、咬合力の問題なので、インプラントの歯も、残存歯数に含めると思います。噛む力に関する数値なので、28本の歯がすべてインプラントという人もいますから、インプラントでしっかりと噛めるようになるなら残存歯数0とは数えず、咬合力があると数えるはずです。データにはないですが、個人の感想としてそう思います。

 

B:ありがとうございます。ホッとしました。

このように、心が軽くなるので、ちょっとした気になることや質問などを、「ら・ぱれっと」宛てに送ってください。

 

A:スーミンのデンタルIQが高くなってすぐに歯医者さんに行ってくれるようになると思います。歯医者さんに電話しましたか。

 

B:してないです。

 

A:すぐに歯医者さんに行くようにして、早期発見や早期治療を心がけてください。自分の歯で一生おいしい食事をしてください。

 

B:胸にしみます。

みなさん、気軽に質問を送ってください。

 

A:楽しみにしています。

 

B:解決すると、胸がスッとして、気持ちが穏やかになります。

歯に関する疑問や、番組の感想などをお送りください。番組に参加してください。

 

A:よろしくお願いします。

 

B:すべてのメッセージはこちらです。宛て先はmail@kiku-fm779.com、または、ファックス072-843-8686まで、お送りください。お待ちしております。

 

A:ではまた、来週もこの時間にお目にかかりましょう。歯医者さんが教える歯の秘密。お相手はあゆみ歯科クリニック院長の福原隆久と住友未央でした。それでは、来週までごきげんよう。

 

B:歯医者さんが教える歯の秘密。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りしました。