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親知らずは抜いたほうがいい?自家歯牙移植に使える?

福原・住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。

福原:こんにちは。木曜日の昼下がり、いかがお過ごしですか。ここからは、「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」でお楽しみください。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。

住友:住友未央です。この番組では、歯に関するさまざまな情報をお届けし、予防歯科で健康寿命を延ばし、健やかな未来を目指します。当たり前のようで知らなかった歯科の世界を楽しくお勉強しましょう。それでは最後までお付き合い、

福原・住友:よろしくお願いいたします。

住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りします。あゆみ先生、今日もよろしくお願いします。

福原:よろしくお願いします。

住友:3月28日です。

福原:もう年度末ですね。

住友:先週、イクラ丼さんからのメッセージを紹介させていただきました。うれしいですね。

福原:うれしいですね。

住友:その中で、私も先生に少し相談をさせていただきました。親知らずが、右上、右下と両方。

福原:痛みがあるということで。

住友:そうです。虫歯で早く抜いた方がいいよと言われてしまったのですが、親知らずは残しておいた方がいいバージョンもあるのですか。

福原:そうですね。虫歯になっているのであれば抜いた方がいいことがほとんどなのですが、全員ではないけれども、有効活用する方法も何パターンかあります。

住友:親知らずで、ですか。

福原:はい。一番有名な残しておいて良かったというケースは、自家歯牙移植といって、親知らずを抜いて、奥歯にこれから抜かないといけない歯があるとしますよね。そこに植えることができるのです。移植ですね。

住友:自家歯牙移植。

福原:自分の歯を、違う所に植えるという。

住友:移動させるのですか。

福原:そうです。今はそれでも定着する可能性がだいぶ高いというのがあります。方法は難しいのですが、例えば6番目の歯が虫歯などでもう抜かないといけないと。それで抜いて、抜いた日に親知らずをそこに植えておくと、またくっつくと。

住友:すごいですね。

福原:絶対ではないのですが、成功率は、昔は50%といわれたのですが、今はそれ以上にくっつくのではないかなという。

住友:それは初めて聞きました。

福原:これも普通の保険治療でできますのです。

住友:そうなのですね。保険がきくのですか。

福原:はい。これは保険治療でできますね。

住友:知らなかったです。

福原:その親知らずの神経は取って、詰め物などもしたりします。ただ、誰でもできるわけではなくて、基本的には10代、20代ぐらいで、年齢がたてばたつほど成功率は下がります。基本的には20代までというルールなのですが、学会や勉強会でいうと40代の人で歯牙移植が成功したというケースもあります。もちろん、入れてもくっつかないケースもあるので、やったけどやはり駄目でしたとなることはあります。

住友:インプラントはくっつくのに、不思議ですね。

福原:インプラントは完全にねじなので、骨とチタンがくっつくのです。自家歯牙移植の場合は、一度抜いた自分の歯がくっつくかどうかなので、くっつくことは多いのですが、やはり抜けてしまうこともあります。そうなると、インプラントにしますか、入れ歯にしますか、ブリッジにしますかという話が始まるのです。そういうふうな治し方です。ただ、それも一生持つのかというとそういうことでもなくて、植えた歯というのは、何十年も持つ方もいますし、骨と歯がくっついてくるのですね。ややこしい話ですが、実は僕たちの歯というのは骨とくっついているわけではなくて、この周りに歯根膜というクッションがあるのですね。それで支えているから、かんだときにショックを吸収してくれているのですね。でも、植えた歯というのは、歯根膜がほぼあることもありますし、歯根膜がなくなって骨と歯がギュッとくっついてしまうことがあります。

住友:クッションがないのですね。

福原:そうです。そうすると、長年たってくると歯の根っこが吸収といって、骨になってくるのです。骨というか、吸収されてポロリと抜けてしまうことがあります。そういうものですので一生ではないこともあるのですが、長い期間持ってくれればうれしいですよね。そういう使い方があります。もし、そういう親知らずがあって、もし駄目になった歯がある方はご相談されてもいいと思います。全員が使えるわけではないので、そもそもそれは他の歯が悪くなった前提なので、他の歯が悪くならない方がいいので、出番があってほしくないものですね。

住友:そういう方法もあるということですね。

福原:はい。もしなってしまった場合はそういう方法もあるということですね。また、顎が大きめの方ですね。例えば、昔からよく運動をしていたり、体もがっしりしている人は、そもそも親知らずも、真っすぐ生えてかんでくれるので、これは抜く必要がないのですよ。よくいうのが昔、明治時代の人というのは今の日本人よりも顎ががっしりしていました。

住友:そうですね。お顔も。

福原:そうですね。「明治維新」などで検索して出てきた写真を見てもらうと、今の日本人よりも顔の形ががしっとしていて、違いますよね。

住友:確かにそうですね。

福原:食生活の変化で、おそらく日本人だけではなくて、世界中でそうなのでしょうが、今は人間の顔つきがシュッとしてきています。柔らかいものや加工食品も多くなっていますのです。それで、親知らずが入るスペースがなくなって横向きに生えてしまったり、埋まったままになったりして、中で痛くなったりするので、抜いた方がいいというのがほとんどなのです。今でももちろんがしっとしている方はいますから、そういう方の場合は抜かなくて良かったねという話なので、全員が抜かないといけないというわけではないですね。

住友:必ず抜かないといけないというわけではないのですね。

福原:そうですね。1回レントゲンを見たりして。ただ、すーみんの場合は両方とも虫歯になっていて痛いということなので、回数をかけて治していくよりは抜いた方がいいという判断の方が多いでしょうね。

住友:そう言われました。

福原:結局治しても、一番奥で磨きにくいから虫歯になっているので、次に虫歯になるときはその歯だけならいいのですが、手前までうつってくると「あのときに抜いておけば良かった」という話になってしまうので、抜くというのは良い選択肢かなと思います。

住友:「治療するぐらいであれば、もう抜いた方がいいんじゃない」と言われました。

福原:そういうふうに僕も考えることが多いですね。真っすぐに生えているきれいな人ならいいのです。横向きであれば駄目ですよ。抜いた方がいいのです。虫歯があるとしたら磨き残しがあるからそうなるのでね。

住友:奥だから磨きづらいですよね。

福原:治した後、きれいに磨けるならいいのですが、磨きにくいので虫歯になってくると。そうなると「あのとき、なんで抜かなかったのか」という話になるので、それであれば抜いた方がいいのかなということですね。

住友:そうですね。少し顔が腫れたりするので、考えますけれども。

福原:こういうお仕事をされていますからね。

住友:そうですね。やはりあゆみ先生に抜いていただこうかしらと思います。

福原:ポンと、頑張って抜かせていただきますのです。

住友:保険証を見ないでくださいね。

福原:受付が見るので、私は確認しないようにしておきます。年齢大公開、素晴らしいですね。その次の放送回が非常に楽しみです。

住友:よろしくお願いします。本当に抜きます。

福原:はい。抜いておいた方がいいのかなと思いますね。

住友:親知らずについて、先週と今週、ありがとうございました。

福原:ありがとうございます。

住友:皆さんもぜひ番組の感想などをお送りください。

福原:そうですね。質問などももしあれば、よろしくお願いします。

住友:お待ちしております。宛先は、宛先はmail@kiku-fm779.com。または、ファクス072-843-8686までお送りください。

福原:では、また来週もこの時間にお耳にかかりましょう。「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。

住友:住友未央でした。それでは来週まで、

福原・住友:ごきげんよう。

住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りしました。