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歯医者の現状について

福原・住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。

福原:こんにちは。木曜日の昼下がり、いかがお過ごしですか。ここからは、「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」でお楽しみください。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。

住友:住友未央です。この番組では、歯に関するさまざまな情報をお届けし、予防歯科で健康寿命を延ばし、健やかな未来を目指します。当たり前のようで知らなかった歯科の世界を楽しくお勉強しましょう。それでは最後までお付き合い、

福原・住友:よろしくお願いいたします。

住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りします。あゆみ先生、今日もよろしくお願いします。

福原:よろしくお願いします。

住友:先週は、私がパソコンで、Yahoo!ニュースで発見しました。

福原:いろいろな歯科事情みたいなことですね。

住友:歯医者さんの数がこの10年ですごく増えていると。

福原:そうですね。増えて、そして虫歯も減って、というところですね。

住友:そういうお話をお聞きしたのですけれども、先生は逆に、歯医者さんが足りないとおっしゃっていましたね。

福原:そうですね。今後はまだまだ足りなくなるのではないかなと思っています。

住友:虫歯は減っているのですよね。

福原:そうですね。虫歯を治して詰めるだけという発想ではなくて、当然次の虫歯になりにくくすることや、その人が入れ歯になりにくいようにするということが、これからの歯医者さんの仕事であると。もうずっと前からそうなってきているとは思うのです。歯科医に行く人、頼る人というのは、まだ全体数から見れば実はそんなに多くはないのです。予防歯科は、今は多くの歯科が取り組まれてはいると思うのですが、国民総数で見るとまだまだ歯医者というのは「面倒くさいから、痛くなったら行けばいいや」という。

住友:ほとんどの方はおそらくそういう認識ですよね。

福原:「歯が欠けたから、取りあえず行けばいいかな」「治ればいいや」というふうになってしまうのです。そうではなくて、定期検診や予防などをしっかりすることが本当は一番大事で、次に虫歯になることを防いだり、入れ歯になることを防ぐことができるということがもう少し広まっていけば、みんなが定期的に通った方がいいものなのです。そうすると通う場所というのがいっぱいになってくると思うのです。だから、歯医者さんが多いといいながらも、歯医者さんによっては予約が1カ月取れなかったりするのは、おそらくその予防や歯周病治療などで……。

住友:確かに歯医者さんって予約パンパンですよね。

福原:そうですね。こういう記事を見ると、「じゃあ歯医者さんはがらがらなのかな」という気がするのです。

住友:そういうわけではないですよね。

福原:そういうわけではないですね。そこは予防歯科や歯周病治療などにしっかり取り組んでいくとそうなるのかなと。必然と広まっていくと。その結果、虫歯を削る治療よりも、歯周病治療ですね。歯を悪くしないような治療、予防歯科の方が。

住友:予防歯科というのは、昔はなかったのですか。

福原:そうですね。あまり発想がなかったですし、ありませんでしたね。ここ10年、20年ぐらいでどんどん広まってきた分野だと思います。25年前だとあまりそういう発想もなかったので、一部の先生だけがやっているという。

住友:そうですか。

福原:私も開業して10年目になるのですが、自分が開業したころでも「予防歯科を頑張るぞ」と言っている先生はそんなに多くなかったのです。今はもちろん、当たり前に皆さんやりますので、お近くの所、どこでも大丈夫だと思いますが行っていただいて。歯医者さんによって、あるいはその人の歯周病の状態などによって、1カ月に1回ぐらいがいいですよとか、3カ月に1回ぐらいですよとか、半年ぐらいでいいんじゃないですかとか、いろいろあると思いますけれども、それをしっかりと見ていくことというのが。

住友:定期的に。

福原:そうですね。歯というのは、なくなってしまうと絶対に返ってこないものなのです。

住友:そうですね。本当に大事です。

福原:残っている歯の本数というのが、結局その人の健康状態ですね。真っすぐ歩くとか、走るとか、〓寝たきりに〓(00:04:19)変わりますよ、なんてよく言ったりするのです。あと、健康寿命ですね。歯が1本でも多く残っている方が健康に長生きできるので、それを守っていくことが僕らの仕事ですね。

住友:すごいですね。

福原:ありがとうございます。そう考えたときに、今よく言われるのが、1%受診率といわれまして。ただの統計学的な数字なのですが、その一定地域の人口の1%の人が、その日、どこかの歯医者さんに行っているということですね。

住友:1%の方が行かれているのですね。

福原:1万人だとすれば、100人がその日、どこかの歯医者さんに行っているというふうにいわれています。予防歯科が発展していけば、例えば3カ月に1回ぐらい行くのがいいとするならば、もっと割合というのは増えてくると思います。それが2%、3%になってきたときに、今度は歯医者さんが足りないという現象が起こってくるはずなのです。予防歯科というのはこれからどんどん発展していくと思いますが、そうなってから歯医者さんが足りないとなるとあれなのです。

住友:今より予約が取りづらくなりそうです。

福原:そうですね。さらに予約が取れなくなっていくと思います。

住友:ここ10年ですごく増えているとはいえ、うれしいニュースですね。

福原:そうですね。まだまだみんなで頑張ってやっていったのです。件数が増えることはいいのですが、みんなでしっかりと歯の大切さを、歯が大事なんだよとか、予防とか、健康寿命とか、そういうところの関わりを日本に広めていくことができればと思っています。

住友:大学の授業で「開業医は厳しい時代だぞ」と言われたとおっしゃっていましたね。

福原:今、僕は39歳ですから、24歳で卒業するのです。もう15年もたっているのですね。すーみんは、大学を卒業してから何年ぐらいたっているのですか。

住友:スルーしていいですか。

福原:大丈夫です。もう15年ぐらいたっているので、その前はそんな感じでしたね。今はもうそういうふうには言わないのかもしれないです。

住友:今はどんな感じで教えられているのでしょうか。

福原:今はどんな感じなのでしょうね。誰かお便りをお待ちしています。

住友:そうですね。現役の歯科大生。

福原:現役の声、聞きたいですね。

住友:聞きたいですね。どんなふうに言われているのでしょうか。

福原:最近はどうなっているのか。「予防でどんどん開業するんだ」とかになっていれば面白いなと思いますが、まだまだこれから発展する分野だと思いますのです。

住友:そうですね。あゆみ先生のお話を聞いていたら、本当に足りない気がしてきました。

福原:保険治療、保険制度もだいぶ変わってきています。国も実はきちんと考えてくれていて。5年前ぐらいまでは、予防歯科や歯周病治療は一通りしたら、あとはもうしないというルールだったのです。

住友:そんなものがあったのですか。

福原:保険治療のルールで、やってはいけない決まりがあったのですが、最近は歯周病安定期治療といって、2パターンぐらいに分かれるのです。歯周病治療をして病状が安定している方に対して、歯周病の治療状態を見ていって、歯石取りなどを行っていくというのが保険治療でも取り組まれてきているのです。

住友:そういうことも変わってきているのですね。

福原:そうです。そういう意味では国も、予防というのではないのかもしれないですが、歯周病治療をしっかりと大切にして、今後は悪くならないようにとか、歯周病を安定させていこうとか、そういう意図を持って保険治療の組み換えが行われているので、これから歯が残っていく方というのはより増えていくと思いますし、良くなっていくのではないかなと思います。

住友:良いことですね。

福原:はい。

住友:先生、ぜひ現役の歯科大生のお話も聞きたいですし、先生に授業で講義していただきたいなと今思いました。

福原:いえいえ。もし、これを聞いている大阪歯科大学の学生さんがいらっしゃいましたら、「最近はこんなんだよ」というお便りをお待ちしたいですね。

住友:ええ。メッセージを送ってください。

福原:楽しみにしています。

住友:宛先は、mail@kiku-fm779.com。または、ファクス072-843-8686までお送りください。

福原:では、また来週もこの時間にお耳にかかりましょう。「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。

住友:住友未央でした。それでは来週まで、

福原・住友:ごきげんよう。

住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りしました。