PEC歯周病治療ベーシックオープンコース 第2回 2013.5.26 歯科衛生士主任:小松茉優
歯科衛生士主任 : 小松 茉優
☆セミナー内容のまとめ☆
<歯周病気のプロフィール>
①嫌気性菌である。酸素があるところでは生きられない。
歯肉溝侵出液の中でしか生活できない。
②グラム陰性菌である。
表面に外膜を持っており、その中に為害性のある物質(内毒素)が埋め込まれている。
その一部がベジクルとして放出される。
③桿菌である。
細菌の世界では人相の悪いのは桿菌である。
④付着装置を持っている。
住みかの確保。侵出液に流されないように、ひっつく装置を持っている(線毛)。
⑤宿主の攻撃をかわす。歯周病菌は白血球や抗体、補体などから身を守る技術を持っている。
⑥宿主にとって、為害性のある物質を持っている。
LPSなどの内毒素により、骨を溶かす。
歯周病が進行=歯周ポケット内の細菌叢が悪玉菌優位になっている。
つまり、SRPにより内毒素が除去されることで、歯周ポケット内最近は激減し、
善玉菌優位の状態にシフトすることができる!
しかし、歯周病はリバウンドがつきもの!!
原因:SRP後の細菌の残り、歯周ポケット外からの侵入
プラークコントロールが良ければ、2~3カ月でリバウンドする。
プラークコントロールが悪ければ、数週間で元のレベルに戻ってしまう。
また歯周病菌は唾液中にも存在するため、感染する!
歯周病菌を持っている母親→子供が将来歯周病菌を持つ可能性は、
歯周病菌が少ない母親に比べて、4,7倍高い!!というデータも。
歯周病治療・予防は、お子様も含め、家族みんなで行うことが大切です。
☆ご来院の皆様へ☆
今回は、歯医者さんでの大きな病気の一つである歯周病の病原菌となる細菌学を詳しく学びに行ってきました。
患者様に予防の大切さを感じていただけるために、
患者様にとってわかりやすい説明と安心をご提供できるように日々心掛けていきたいともいます。
ありがとうございました。