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ご存じですか?削る虫歯と削らない虫歯について

虫歯には削る虫歯と削らなくてもいい虫歯があることをご存知ですか?
従来の虫歯の治療方法は虫歯を削って人工のレジンを詰めたり銀歯と言われるものを詰めることになっていますが、歯を削ることは歯の寿命を短くすることであり、詰め物と歯の間から再び虫歯(二次う蝕)になる可能性が高くなるため、最近ではなるべく削らないで虫歯治療をするのがよいと考えられています。

しかし、すべての虫歯に対して削らないですむわけではありません。削らないですむのはC0~C1と言われる初期の虫歯です。

C0の虫歯はほんの初期の虫歯で黒くなる手前の状態です。放っておくと確実に進行しますが、予防対策をすれば虫歯の進行を止めてそのままの状態を維持することができます。

C1の虫歯の場合はC0よりは進行していますが、虫歯の状態によりC0と同様の予防措置と経過観察でよい場合と治療をする場合があります。

穴が開いておらず、虫歯が進行するリスクが低い場合は削らないという選択をすることになります。
初期の虫歯は削らなくてもすみますが、今の状態を維持し虫歯を進行させないようにする予防対策をしなければいけません。


予防対策としては
・毎食後歯磨きをする
・歯ブラシ以外の補助的清掃用具(フロス、歯間ブラシ、ワンタフトブラシ)を使う
・フッ素配合の歯磨き粉を使う
・3ヶ月に1回の定期検診に通う
・お子様であればフッ素塗布や乳歯の奥歯、生えはじめの大人の歯(六歳臼歯)にシーラントを行う
などがあります。


反対に削る必要のある虫歯とはC2〜C3と言われる痛みが強く、歯の1/3以上広がった大きな虫歯の場合です。たとえ先ほどあった予防策をしたとしても虫歯が広がって神経まで侵されるリスクが大きいため、従来の削って詰める治療を行います。ここで痛みがでても削りたくないと放っておくと最悪の場合歯を抜かないといけないことになってしまいます。このようにならないようにするには、なるべく削らないですむように普段から予防対策だけでなくお家でのケアや歯科医院でのケアがとても大切になります。ご自身の大切な歯を一本でも多く健康に残せるように歯ブラシだけでなく補助的清掃用具(フロス、歯間ブラシ、ワンタフトブラシ)などを取り入れて虫歯予防していきましょう。