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歯石取りにも種類がある!歯茎の上と歯茎の中の歯石取りについて

みなさんは、歯科医院で「歯石取り」をされたことはありますか?定期的に歯科検診に通われている方にはおなじみの歯石取りですが、普段あまり歯科を利用されない方にとっては、「歯石取りって何をするのかな?」と疑問に思われている方も多いと思います。また、定期的に通われていても、治療中の口の中を見る機会はなかなかないと思うので、具体的に「何を使って」「どのように」おこなうのか、そもそも「なぜ歯石の除去が必要なのか」ということまでは知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、歯石を取ってもらうとお口の中がすっきりしますが、単なるお掃除だと思っているかもしれないですが、歯石の除去は歯周病治療、歯周病予防です。
皆さんも歯周病治療を受けたことがあると思うのですが、歯茎の上(S C)と歯茎の中(S R P)に分かれているのはご存知でしょうか?
今からその違いについてお伝えさせていただきます。
まず、S C(スケーリング・歯茎の上の歯石取り)とは歯に付着したプラークや歯石その他の沈着物は器具を用いて除去します。こちらは患者様のお口の中に状況に合わせ1から2回に分け歯石除去を行います。S Cは超音波スケーラーという機械を使用します。
S Cが終われば次はS R Pを行います。
S R P(歯茎の中に歯石とり)ポケットの深い部分の歯石除去を行います。歯茎の中プラークや歯石除去を行います。ここでしっかりと歯石除去することが重要になりため患者様に合わせ2回から3回に分けてしっかりとS R Pを行います。
使う器具としては、ハンドスケーラーという器具を用いて行い、こちらは機械の力ではなく、完全な手作業になります。
患者様によって歯の形や口の大きさが異なりますため、当てる角度や力加減など、個人のテクニックに大きく左右されますため、日々の練習が非常に大事なものになります。
S CとS R Pの目的は歯周組織の健康の維持と回復を行うものになりまして、これらの歯周病治療はもし虫歯や根っこの治療などがあれば、それと並行して行なっていきます。
しっかり歯周病治療を行い健康な歯茎を目指していきましょう。

 

監修 : 医療法人隆歩会あゆみ歯科クリニック 理事長 歯科医師歯学博士 福原 隆久