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歯の本数が身体に影響する!?残存歯と体の関係

今回は「残存歯と身体の関係」について、お話させていただきます。

最近では、口腔内の健康が全身の健康に大きな影響を及ぼすことは、広く知られるようになってきました。

例えば、日本人の死因は
1位悪性新生物
2位心疾患
3位老衰
4位脳血管疾患
5位肺炎
であり、6位に誤嚥性肺炎が挙げられます。
この誤嚥性肺炎とは、誤嚥がきっかけとなり、口腔内細菌が肺へ入りこんで発症します。
これも実は口腔内の清掃状態の低下や嚥下・咀嚼機能の低下が発症リスクの増加へと繋がります。
また、歯周病が糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、呼吸器疾患などに悪影響を与えたり、
逆にこれらの疾患が歯周病を悪化させたりすることが注目されています。

ところで皆さんは8020運動という言葉をご存知でしょうか?

「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動」は、「80歳になっても自分の歯を20歯以上保とう」という運動です!

「20」とは、「自分の歯で食べられる」ために必要な歯の本数を意味します。
これまでに行われた歯の数と食物を噛む咀嚼能力に関する調査によると、20歯以上の歯が残っている人は、どんな食物でもほとんど支障なく噛むことが可能とされています。調査結果からどの年齢層でも自分の歯が20本以上残っている人の咀嚼状況は良好であることがわかっています。
ただし、「8020」は社会全体としての目標を示したもので、個別の医療における目標ではありません。自分の歯を20本残したほうが良い場合もあれば、そうでない場合(炎症など隣在歯への波及などが考えられる場合など)もあります。『厚生労働省HPより参照』

このようなことから
歯を何歯残すことができるのかということが、実は健康に大きく影響します。歯が残っている本数が多ければ多いほど、寿命が長くなるというデータも報告されています。
また、歯がしっかりあることで踏んばることができ
転倒の予防につながったり、しっかり噛むことで脳への血流を増やし、認知症の予防や前述のように誤嚥性肺炎の予防につながると考えられています。
また、すでに歯が欠損している方でも、きちんとインプラントやブリッジ、義歯などの補綴治療を行うことでこれらのようなリスクを減らすことができます。
あゆみ歯科クリニックでは、皆さんに元気で健康的な生活を送るサポートをさせていただければと考えていますので、お気軽にご来院・お問い合わせください!

 

監修 : 医療法人隆歩会あゆみ歯科クリニック 理事長 歯科医師歯学博士 福原 隆久