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臭い玉(膿栓)について

 

▼臭い玉(においだま)ができる原因と対処法

 

◎そもそも臭い玉とは?

 

臭い玉とは、お口の奥にできる白い玉状の物質です。鏡などで確認すると、喉の溝に食べかすが詰まったように見えますが、実際は時間をかけて形成される膿の塊です。専門的には「膿栓(のうせん)」と呼ばれる物質で、潰すと強烈な臭気を放つことから、臭い玉という名前が付けられています。

 

◎臭い玉ができる原因

 

臭い玉が発生する場所は、口腔の少し奥に位置する扁桃の陰窩(いんか)と呼ばれる小さな穴です。扁桃はリンパ組織の一種であり、ウイルスや細菌などが体内に侵入・繁殖するのを抑える役割を果たしています。その際、病原体や免疫細胞の死骸がたまり、唾液に含まれるカルシウム成分などが作用することで硬化が促され、臭い玉という小さな塊が作り出されるのです。

 

臭い玉は、強い病原性は認められないため、放っておいても大きなトラブルに発展することはまずありません。とくに気にならないのであれば、自然に脱落するのを待ちましょう。ちなみに、大阪府高槻市が小中学生14,868名に行った調査では、小学生の35%、中学生の30%で臭い玉である膿栓が認められました。つまり、膿栓自体はそれほど珍しいものではなく、誰のお口の中でも発生し得るものなのです。

 

◎臭い玉は自分で取ってはいけない?

 

臭い玉に強い病原性がないとしても、潰れた時に強烈な悪臭を放ち、口臭の原因にもなるためできればその都度、自分で取りたいという方も多いことでしょう。肉眼で確認できる部位に存在している膿栓であれば、綿棒でこすったり、ピンセットでつまんだりすることで容易に取れそうなものですが、推奨することはできません。なぜなら、臭い玉を取る際に扁桃を傷つける恐れがあるからです。扁桃を繰り返しこすったり、鋭利なもので傷つけたりすると、ウイルスや細菌に感染するリスクが大きく上昇するため、十分な注意が必要です。

 

◎臭い玉は歯医者で取れる?

 

臭い玉は、お口の中に見える膿の塊ではあるものの、厳密には咽頭(いんとう)と呼ばれる喉の部分に生じており、歯科ではなく耳鼻咽喉科の領域となります。そのため、歯科で膿栓の処置を行うことはまずありません。実際、歯医者さんに膿栓を取り除いて欲しいと相談される方もいらっしゃいますが、そこは喉の専門家である耳鼻咽喉科の先生に任せるようにしましょう。扁桃に何か大きな異常が認められた場合も耳鼻咽喉科であれば、すぐに対処してもらえます。ただ、膿栓の発生には、口腔の衛生状態も強く関与していることから、臭い玉の予防に関しては歯科で対応することが可能となっています。

 

 

 

 

▼臭い玉を作らないために

 

◎臭い玉を予防する方法

 

臭い玉は、耳鼻咽喉科で安全に取り除くことができますが、適切な対策をとらなければまたすぐ同じ場所に発生します。また、陰窩というのはいくつもあるものであり、1回の処置ですべてを取り除ける保証もなく、奥の方で残っている場合もあります。それならば毎回、耳鼻咽喉科を受診するのではなく、臭い玉が発生しにくい環境を作り上げることの方が賢明といえるでしょう。具体的には、次に挙げることを毎日、意識してみてください。

 

  • お口の中を清潔に保つ

 

臭い玉が発生する根本的な原因は扁桃にあるものの、その形成を促すのは口腔内の不衛生です。お口の中に食べかすやプラーク、歯石などがたまっていると臭い玉が作られやすくなるため、口腔ケアを徹底するようにしましょう。それは自宅で行うセルフケアだけでなく、歯科医師で受けるプロフェッショナルケアも含まれます。セルフケアとプロフェッショナルケアを両立させることで、口腔衛生状態を良好に保ちやすくなり、ひいては臭い玉の形成も抑えられます。

 

  • こまめにうがいをする

 

こまめにうがいをすることは、最も簡便にできる臭い玉の予防方法です。うがいをすることでお口の中の細菌やウイルスが取り除かれ、口腔乾燥も防げます。お口の中が乾燥すると、細菌やウイルスの活動が活発になるため、口呼吸にも要注意です。今現在、口呼吸をしている人はできるだけ早く鼻呼吸へと移行させましょう。歯並び・噛み合わせの乱れが原因で口呼吸になっている場合は、矯正治療で改善することが求められます。

 

◎臭い玉が口臭の原因ではないことも?

 

臭い玉は潰れると強烈な臭気を放つ物質ですが、慢性的な口臭の原因にはなりにくいです。日常的な口臭に悩まされている場合は、臭い玉以外の原因も考える必要があります。具体的には、歯周病や虫歯、舌苔、ドライマウスなどです。とくに歯周病は口臭が発生しやすい病気であり、歯を失う主な原因ともなっていますので、十分な注意が必要といえます。そんな口臭に悩まされている方は一度、当院までご相談ください。口臭の大半は口腔に由来していることから、歯科に相談するのが適しているといえます。