Q 歯周病治療ってどんなことをするのですが?
歯周病は歯の骨が溶けてきたり、歯茎が腫れたり出血したりする病気です。
歯に穴があいていたりするわけではないので、虫歯治療のようにドリルで歯を削る必要はありません。
歯周病治療で行うこととしては、簡単に言ってしまうと「歯のお掃除」ということになります。
「なあんだ、お掃除か」と思われるかもしれませんが、この歯のお掃除がとても大切なのです。
風邪であれば風邪の菌をやっつけるお薬を飲み、よく安静にして体が風邪の菌を倒してくれるのを待つ、
というように、歯周病では、歯周病菌をやっつける、取り除くためにその菌の住み家である歯石を取り除いていきます。
手順としてはまずしっかりとした検査を行い、
どれくらい歯周病が進行しているか、どの場所が歯周病が進行しているか、
などを調べます。(歯周組織検査1)
そしてしっかりと検査結果をご説明させていただいて、
まずは1~2回で超音波やブラシを使って、歯肉のラインより上の部分、
つまり見た目で白い歯の部分、見えている部分をしっかりときれいにします。
これによって見た目もきれいになりますし、歯茎から上の部分の歯石、歯周病菌を取り除くことが出来ます。
(SC:スケーリング、といいます。)
次に、超音波やブラシの歯石取りでどれくらい良くなったか、その時点での現状を見るために、
再び検査をします。(歯周組織検査2)
そして検査結果のご説明を行った後、歯周病が少し進行している方、歯肉の下に歯石がある方は
その中身の歯石取りを行います。
これは大体3~6回に分けて行います。
ヘラのような道具を使って歯肉と歯の間の中身汚れ取りを行います。
耳掃除のようなものだと思っていただくと良いかと思います。
これによって、歯肉の中身の歯周病菌をやっつけることができ、歯肉の腫れなども治すことが出来ます。
(SRP:エスアールピー、といいます)
そしてその後再度検査をして改善を診ます。
(歯周組織検査3)
そこで大丈夫であれば一旦の歯周病治療はこれでひと段落です。
あとは3カ月に1度位のペースで、しっかりと予防、定期検診などを行い、
新しい虫歯になったり、歯周病が進行したり、再発したりするのを防いでいけば、
何十歳になっても、ご自身の歯でしっかりと美味しいものが食べられるのではないかと思います。
重度の歯周病の方や、そういう部分がある方の場合は、この後、歯周外科といって、
さらに外科的な処置を行ったり、再生療法といって、歯の骨を戻すような処置を行うこともあります。
また、症状が強い方、腫れなどがある方には飲み薬をお出しすることもあります。
咬み合わせが原因の方は、咬み合わせの調整を行うこともあります。
全て保険適応内の治療(一部の歯周外科を除く)ですのでご安心ください。
まずはしっかりと現在の状態の診断などから診させていただければ、と思います。