Q インプラントはどれくらいもちますか?
インプラント治療のもちに関しては、2段階に分けて考えられます。
まずは手術から3~6ヵ月間の短期的な視点です。
この間は骨の治癒と、インプラントと骨がくっついてくれる期間なのですが、
この時に自分の体がインプラントを異物、敵とみなしてしまって、
拒絶反応のようなものを示してしまい、うまくくっついてくれない場合があります。
これはインプラントメーカーや国、人種や年齢によってもあまり大差なく同じような確率で起こるのですが、
インプラント治療の成功率自体は大体97~98%位だといわれています。
約2~3%、つまり30~50本に1本は、誰にでもランダムで抜けてくる可能性がある、ということです。
もちろんその場合も、適切な骨の処置を行い、また植え直すことは多くの場合、可能ですので、
しっかりとした処置を行えば、特に問題はありません。
そして、最初の6カ月くらいが大丈夫だった場合、
そのインプラントは98%以上が10年以上もつ、と多くの研究論文で言われています。
あとの2%はどうなるのか、というと、インプラント周囲炎、
自分の歯でいえば歯周病の症状で抜けてしまうことがあります。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病(正確にはインプラント周囲炎)にはなるのです。
しっかりときれいにしておかないと、インプラントの根元と歯肉の間に歯石や汚れが溜まり、そこに菌が多くなって、
インプラントの周りの骨を溶かしたり、腫れさせたりします。
これは自分の歯の時の歯周病と根本的には全く同じことです。
名前が、歯の周りの病気ではなく、インプラントの周りの病気なので、
インプラント周囲炎といいます。
ですので、残っているご自身の歯を大切に守る、という意味でも、
せっかく入れたインプラントをきれいに長持ちさせる、とう意味でも、
治療完了後の、しっかりとした予防、メンテナンスがとても大切になります。
3カ月に1回位のペースで、お掃除や虫歯チェックをしっかりと行っていくことで、
自分の歯も、インプラントも守っていくことができます。
長くインプラントを使い、きれいな笑顔で、ずっと美味しく食事ができるようにしていきましょう。
インプラントに関しては、インプラントページもご参照ください。