• 予防歯科
  • 小児歯科・子供
  • 豆知識

親御さんが磨いてあげる「仕上げ磨き」の重要性

子どもの仕上げ磨きについて、乳歯が生えてくる8ヶ月頃が、歯磨きスタートのタイミングです。
仕上げ磨きを始めの頃は、まず子どもにハブラシに慣れさせることが大切です。

奥歯が生えてくる1才6か月頃までには、歯磨きの習慣ができることを目指しましょう。
毎食後に、お子様が歯磨きした後に保護者の方が仕上げ磨きをしてあげることが最良ですが、難しい場合は、夕食後やおやすみ前を日課に仕上げ磨きを行いましょう。
寝ている間は唾液の量が減り、細菌の量が増えてしまいます。虫歯菌は、起床時に夕食後の約30倍になってしまいますので、夕食後やおやすみ前に仕上げ磨きを行いましょう。

仕上げ磨きは、お子様の後ろ側から、つまり、寝かせ磨きをすることで口をのぞき見るのが基本的な姿勢です。
この姿勢は歯科医が患者を診るときと同じ姿勢です。また利き手でない手はくちびるや頬に当てて、歯ブラシが歯に当たっている状態を直視できるようにしましょう。
仕上げ磨きの時、お子様に手鏡などを持たせて両親が何をしているのかを見せてあげるのも、恐怖心をなくすひとつの方法です。

小さなお子様にむし歯や歯磨きの大切さを理解してもらうのはなかなか難しいですが、物語が好きなお子様なら、絵本を活用するのが効果的です。
むし歯や歯磨きをテーマにした絵本を読み聞かせながら、「むし歯になると痛いよ」「どうやったら悪い菌をお掃除できるかな」と会話をしながら理解を深められます。

また子ども用の歯ブラシを別に持たせてあげて、歯ブラシを使って磨いているという共有体験を持たせて、興味を持たせるのも良いでしょう。
仕上げ磨きを卒業するタイミングについて多くの歯科医は「永久歯が生え揃う10~12歳くらいまで」と提唱していますが、お子様が自分でしっかりと歯磨きをし、磨き残しがないようなら親御さんが仕上げ磨きをしなくてもいいでしょう。
逆に、大きくなっても磨き残しがあるようなら、仕上げ磨きをしてあげたほうが安心です。

また、もしお子様が仕上げ磨きを嫌がっていないなら、12歳より大きくなってからも口内環境チェックのために仕上げ磨きを続けるという選択肢もあります。
親子のスキンシップをかねて、ゆったりと仕上げ磨きを続けていきましょう。