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転んで歯が欠けた!歯科医師が教える、対処法とは?

顔をぶつけてけがをした人を見かけたとき、どうしていいかわからなくて気が動転すると思います。
今回はその対処法について説明していきたいと思います。

まずは落ち着きましょう!そしてけがした人は気分は悪くないか、吐き気がないか確認しましょう。
もし意識がない場合は歯科を受診する前に医科の専門診療科(脳外科など)をすぐに受診しましょう。

めまいや吐き気がなく、口から出血している場合、次に止血を行いましょう。傷ついた部位を清潔にして出血部位をガーゼでおさえます。
止血後、歯の位置がずれていたり歯茎が切れていたりすることがあるので早めに歯科を受診しましょう。

次に歯が欠けたときの対応です。
欠けた程度にもよりますが歯の神経が露出していることがあります。そのまま放置すると強い痛みが出てくる可能性があるので早急に歯科を受診しましょう。
もし歯が抜け落ちた場合は基本的には元の位置に植えなおす処置となります。
しかし、成功率は高くはありません。少しでも高くするためには

①できるだけ早く歯科を受診する
②抜け落ちた歯を「牛乳」「歯の保存液」に漬けてください。もし牛乳や歯の保存液がなければ「ラップ」に包んでください。
 抜け落ちた歯ですが、歯の周りには歯の組織がついていることがほとんどです。この歯の組織は再生にとって非常に重要なものになります。その組織を水道水で洗い流すことは絶対にしないようにお願いします。牛乳や歯の保存液につけた後は歯に触れないようにしましょう。

状況にもよりますが外傷を受けた歯はおよそ半年間経過を見ていきます。
応急処置後に痛みが再発したり、歯の根尖で炎症が発生したりする可能性があるため長期にわたって様子を見ていきます。

歯の外傷は対応が難しく様々な要素が絡む処置となります。放置してしまうと痛みが強くなってしまったり最悪の場合、その歯を抜かないといけなくなったりすることがあります。
なるべく早く歯科を受診して歯を守りましょう。今回の内容が皆さんのお口の健康に少しでもお役に立てたら幸いです。