突然ですが、皆様はドライマウスという言葉はご存じでしょうか？

“ドライマウス”とは、名前の通り口の中の唾液が少なくなり乾燥する状態のことで「口腔乾燥症」ともいいます。ストレスや薬の副作用などによりドライマウスになることがあります。また、他の疾患の一症状として現れることもあります。

○唾液の働き
・食べ物を飲み込みやすくします
唾液が出ていないと、食べ物をうまくかみ砕くことができません。
唾液はかみ砕かれた食べ物をまとめて、飲み込みやすくします。
・味を感じやすくする
唾液は食べ物の味物質を溶かして、舌の味を感じる器官（味蕾）で味を感じやすくします。かわいた舌の上に食塩をのせても塩味は感じません。味を楽しむには唾液が大切です。
・口の中を清潔に保つ
唾液は食べ物のかすを洗い流して、口の中をきれいにします。口がかわく
と汚れやすくなり、口臭の原因になります。
・口の中をなめらかにする
舌もなめらかに動き、会話し
やすくなります
・でんぷんを消化する
ご飯をよくかんでいると、唾液の中の酵素がでんぷんを麦芽糖（マルトース） に分解して、甘みが出てきます。唾液はでんぷんを吸収しやすい形に変えます。
・その他
唾液には抗菌作用やむし歯を防ぐ作用があります。

　
○口が乾くとどうなるの？？
進行すると口の中がう蝕や痛みなどを引き起しやすい環境になります。
　そして、口が乾くと舌の動きもなめらかでなくなり、食物の味わいや飲み込みが悪くなり、口臭も出やすくなります。そんな時に「口腔機能の向上」のお口の体操や唾液腺マッサージにより唾液の出る量が増えて、口のかわきがよくなり、舌の動きがなめらかになります。

○お口の体操&唾液腺マッサージ
〈お口の体操〉
① 顔のストレッチをするような感覚で、視線は上方を見つめます。②口から思い切り息を吐きながら舌を下方にしっかり出し、鼻から息を吸いながら舌を戻します。これを5回行います。

〈唾液腺マッサージ〉
1.耳下腺への刺激耳の横を手指で後ろから前に向かってゆっくり回します。
2. 舌下腺への刺激両手の親指をそろえ、顎の真下からグッと押します。
3. 顎下腺への刺激下顎の骨の内側の軟らかい部分に親指を当て、骨に沿って5カ所くらいを順番に1～2秒押します。

朝起きた時や食事の前、人と話す前などに行ってみましょう！！

あゆみ歯科クリニック　歯科衛生士　山上