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なぜ治療した歯がしみるのか?

皆様、こんにちは。あゆみ歯科クリニック院長の福原です。今回は、虫歯の治療を終えて銀歯や金歯などの詰め物(補綴物)を入れた後に「歯がしみる」と感じる症状について、そのメカニズムと当院の治療方針をご説明します。この症状は治療後によくあることで、多くの場合は自然に治まっていきますのでご安心ください。

治療後に歯がしみるのは神経との距離が近くなるためです

虫歯が深い場合、歯を削って詰め物を入れると、詰め物の底の部分と歯の神経(歯髄)との距離が非常に近くなります。神経の近くに銀歯などを入れると、その刺激が神経に伝わりやすくなり、水や温かいもの、冷たいものを口にした際などに「しみる」という感覚となって現れます。

動画内の図で示されているように、詰め物(青色グレーの部分)の底と神経が極めて近い状態になってしまうことが原因です。

3週間から6週間で「しみる」症状が治まる理由

この「しみる」という症状は、多くの場合は一時的なものです。なぜなら、人間の歯には自己修復能力があるからです。

通常、詰め物を入れた後、平均で3週間から6週間ほど経つと、詰め物の底の部分に新しい組織である「第二象牙質(だいにぞうげしつ)」が形成されます。この第二象牙質ができることで、詰め物の底から神経までの距離が1mmや2mmと再び離れ、刺激が伝わりにくくなって次第に症状が治まっていく仕組みです。

第二象牙質はすぐにはできませんので、完成までの間は水や温かいものがしみることがありますが、その期間は経過を観察させていただきます。

当院は「神経を残す」治療にこだわっています

当院では、可能な限り歯の神経を残す治療を重視しています。なぜなら、神経が残っている歯の方が長く健康を保ちやすいことが分かっているからです。神経を取ると歯がもろくなり、将来的に割れやすくなるなどのリスクが高まります。

そのため、神経をできる限り温存し、その上の削った部分に詰め物をして治療を完了できるよう努めています。

症状が強い場合の対処法と今後の流れ

経過観察中であっても、しみる症状があまりにも強く日常生活に支障が出る場合には、次のような対処法があります。
・しみるのを抑える塗り薬を塗布する
・知覚過敏の薬を処方する

しかし、神経との距離が非常に近かった場合には、炎症が強くなり、症状が一時的なものではなくなるケースもあります。しみる症状が強くなる、あるいは痛みが強くなる場合には、残念ながら最終的に神経を取る処置(抜髄)が必要になることもあります。

その際は、改めて患者様にご説明し、現在の状況と今後の治療の進め方について一緒に検討させていただきます。

治療後、何か症状やご不安な点がございましたら、お気軽に当院にご連絡ください。