▼口ゴボは歯科治療で治せる？

 

◎そもそも口ゴボとは？

 

口ゴボとは、口元がモコっと膨らんでいる状態で、いわゆる“出っ歯”に当たる症状です。正確に診断すると、上顎前突や上下顎前突といった病名が付けられます。特徴的な顔貌を呈することから、口元のコンプレックスとなりやすい歯並び・噛み合わせです。

 

口ゴボの症状は、一般の人でも比較的容易に判断することができます。鼻の先と顎の先とを結ぶ「Eライン」より口元が前方に出ている場合は口ゴボの疑いがあるため、気になる方はセルフチェックしてみてください。正確な診断は歯科医師でなければ行えません。

 

◎口ゴボの原因

 

口ゴボの原因は、先天的な要因と後天的な要因の2つに大きく分けられます。

 

先天的な要因	後天的な要因
親からの遺伝 骨格的な問題	口腔習癖（指しゃぶり・舌突出癖・口呼吸など）

 

口ゴボの先天的な要因は、予防することは難しいものの、外科矯正などで治療することができます。後天的な要因は、小児期の悪習慣の改善や小児矯正などによって取り除くことが可能です。

 

◎口ゴボを放置するデメリット

 

口ゴボを放置すると口元のコンプレックスとなるため、精神衛生上あまり良くありません。口ゴボが恥ずかしくて人まで自然に笑えなくなったり、内向的な性格になったりすることも多々あります。また、噛み合わせの異常からそしゃく機能や発音機能、呼吸機能にまで深刻な悪影響を及ぼすケースも珍しくないのです。そうしたことから口ゴボは適切な時期に改善した方が良いといえます。

 

 

 

 

 

▼口ゴボの治療方法

 

◎口ゴボは歯科治療で改善できます

 

口ゴボの症状は、歯科治療で改善できるケースが大半です。骨格的な異常が大きい場合でも小児矯正であれば成長する力を利用して、無理なく口ゴボを改善できます。骨格的な異常を大人になってから治す場合は外科矯正が必須となるケースも珍しくなく、歯列矯正も併せて行うことになります。ですから、「口ゴボは治らない」と始めから諦めるのではなく、まずは当院までご相談ください。口ゴボの症状はいろいろな方法で改善できます。

 

◎前突の治し方

 

口ゴボの背景には、「前突（ぜんとつ）」という異常が隠れています。上顎前突や上下顎前突がそれにあたり、症状に応じて異なる処置を選択する必要があります。具体的には、次の4つの方法が挙げられます。

 

• 歯を削る

 

複数本の歯の側面を少しずつ削ることで、前歯を下げるスペースを確保します。

 

• 抜歯でスペースを作る

 

抜歯によってスペースを確保し、前歯を後方に下げます。

 

• 奥歯を後方に下げる

 

大臼歯を奥に下げることで、前歯も含めた歯列全体の後方移動が可能となります。

 

• 顎の幅を広げる

 

歯列もしくは顎の骨の幅を広げてスペースを確保します。

 

 

 

 

 

▼口ゴボの矯正法の種類

 

口ゴボを矯正する方法はいくつかに分けられます。患者さまのご要望や年齢、お口の状態などによって最善といえる矯正法をご提案します。

 

◎小児矯正

 

骨格的な異常に由来する口ゴボを根本から改善できる治療です。顎の骨が成長する力を利用し、上下の骨のバランスを整えます。歯並びの細かい乱れは2期治療で治します。

 

◎マウスピース矯正

 

透明なマウスピースを使って歯を動かす治療です。前突の改善にも効果が見込めます。

 

◎ワイヤー矯正（表側矯正）

 

歯列の表側にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす治療です。比較的重症度の高い口ゴボにも対応できます。

 

◎ワイヤー矯正（舌側矯正）

 

歯列の裏側にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす治療です。装置が目立たず、周囲に気付かれずに口ゴボを治せます。

 

 

 

 

 

▼その他の選択肢

 

口ゴボの症状を改善する方法は、一般的な矯正治療以外にもいくつか挙げられます。

 

◎外科矯正

 

骨格的な異常に由来する口ゴボは、顎の骨を切除したりする外科矯正で症状の改善が見込めます。「顎変形症」と診断された場合は、保険内で手術を受けられることもあります。ただし、外科矯正はあくまで骨格的な異常を取り除くためのものであり、歯並びの乱れを細かく整えるためには歯列矯正が必要となります。

 

◎セラミック矯正

 

セラミック製の被せ物を装着することで、口ゴボの見た目を改善する方法です。歯を移動するわけではないため、口ゴボの根本的な改善にはなりません。また、歯を大きく削る必要があることから、歯の寿命を縮める要因にもなる点に注意が必要です。

 

◎美容整形

 

美容整形というアプローチで口ゴボを治す方法もありますが、審美面に重きが置かれることが多く、機能面の問題が生じるリスクは極めて高いです。少なくとも噛み合わせの知識がある医師、もしくは歯科医師が執刀する必要があります。

 

 

 

 

 

▼口ゴボが矯正で治るか不安な方へ

 

上述したように、口ゴボの原因はケースによって大きく異なります。口ゴボの治し方にもバリエーションがあり、自分にとってどれが最適なのか、よくわからない方も多いことでしょう。そもそも自分の口ゴボを矯正で治せるのか不安に感じているかもしれませんね。そんな方はお気軽に当院までご相談ください。当院はこれまで口ゴボの症状に悩まされているたくさんの方に、矯正治療を行なってまいりました。あなたの口ゴボを治す方法もご提案できることかと思います。