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「虫歯になりにくいおやつ」とは?専門家が教える間食選びのコツ

歯の模型とお菓子

私たちの日常生活に欠かせない「間食」。しかし、間食の内容によっては、虫歯の原因となることもあります。この記事では、虫歯になりにくいおやつの選び方を詳しく解説します。正しい知識を身につけて、美味しく健康的なおやつタイムを楽しみましょう!

虫歯ができる仕組み

虫歯は、口内にいる細菌が糖分を分解し、酸を作り出すことで歯を溶かすことから始まります。このプロセスを「脱灰」と呼びます。特に糖分を含む食品や飲み物を頻繁に摂取すると、口内が酸性状態になりやすく、虫歯リスクが高まります。

一方、唾液には口内を中性に戻す働きがあり、この「再石灰化」が虫歯予防の鍵となります。間食を工夫することで、再石灰化を促進し、虫歯のリスクを下げることが可能です。

 

虫歯になりにくいおやつの特徴

虫歯になりにくいおやつには、いくつかの特徴があります。

 

1. 糖分が少ない

糖分が少ないおやつは、虫歯菌のエサになりにくいため、安全です。特に砂糖や果糖を多く含む食品は避けましょう。

 

2. 唾液分泌を促す

咀嚼を必要とする硬めのおやつは唾液の分泌を促し、口内環境を中性に保つ手助けをします。

 

3. 口に残りにくい

粘着性の高い食品は歯に付着しやすく、虫歯リスクを高めます。一方、歯にくっつきにくいおやつは比較的安全です。

 

虫歯になりにくい具体的なおやつ

以下は、虫歯になりにくいおやつの具体例です。

ナッツや野菜スティックなど

 

1. ナッツ類

アーモンドやクルミなどのナッツ類は糖分が少なく、噛むことで唾液分泌が促されます。また、歯にくっつきにくいため理想的です。

 

2. チーズ

チーズはカルシウムを多く含み、再石灰化を促進します。さらに、酸性の口内環境を中和する効果も期待できます。

 

3. 無糖ガム

キシリトールを含む無糖ガムは、虫歯菌の活動を抑える効果があります。また、噛むことで唾液が増えるため、口内環境を整えるのに役立ちます。

 

4. 野菜スティック

ニンジンやセロリなどの野菜スティックは低糖質で咀嚼を促します。歯の表面を軽く磨く作用もあるため、虫歯予防に適しています。

 

5. ハイカカオチョコレート

カカオ含有率70%以上のチョコレートは糖分が少なく、虫歯菌の活動を抑えるポリフェノールが含まれています。ただし、適量を心がけましょう。

 

避けたい間食の例

砂糖と虫歯のイメージ図

虫歯リスクを高める間食も知っておくことが重要です。

 

1. 砂糖を多く含むお菓子

キャンディやケーキ、クッキーなどは砂糖が多く、虫歯菌の活動を活発化させます。

 

2. 粘着性のある食品

キャラメルやグミなどは歯に付着しやすく、長時間口内に糖分が残ります。

 

3. 炭酸飲料

炭酸飲料は糖分が多いだけでなく、酸性度が高いため歯を直接溶かすリスクがあります。

 

間食を楽しむための工夫

虫歯を防ぎながら間食を楽しむために、以下のポイントを意識しましょう。

 

1. 間食の頻度をコントロールする

間食は1日1–2回までに抑え、歯が休息する時間を作りましょう。

 

2. 水を一緒に摂る

間食中や後に水を飲むことで、口内の糖分や酸を洗い流すことができます。

 

3. ブラッシングを忘れない

間食後はできるだけ歯磨きをするか、少なくとも口をすすいで清潔を保ちましょう。

 

まとめ

間食の内容や摂り方を工夫することで、虫歯リスクを大幅に軽減することができます。ナッツ類やチーズ、無糖ガムなどの虫歯になりにくいおやつを選び、間食を健康的に楽しみましょう。また、適切な口腔ケアを心がけることで、歯を長く健康に保つことができます。

虫歯になりにくいおやつを選び、楽しいおやつタイムを過ごしましょう!

 

理事長 福原隆久

医療法人隆歩会 あゆみ歯科クリニック

理事長 福原 隆久 監修

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