• 豆知識

あゆみ歯科の「あゆみ」の由来について

 あゆみ歯科クリニックの「あゆみ」は、どこから来ているのでしょうかというご質問をいただきました。私の本名ではありませんので、なぜ「あゆみ」なのでしょうかと。最初は福原歯科医院や、福原歯科クリニックと、名前を使ったありきたりのものを考えていました。ですが、「福原先生」というのは、実はあゆみ歯科クリニックから、半径数キロ圏内に、実家の福原歯科クリニックも含めて4、5軒ぐらいあるのですね。当医院は訪問診療もしているのですが、往診の半径に見事に全部入っていました。その先生たちがどれぐらい訪問診療されているのかどうかは存じ上げませんが、さすがにホームページや看板を立てるにも、とてもややこしくなるということで、ちょっと苗字と違う名前のクリニックにしようと思ってのことです。この時点で単語はなんでもありだったわけです。

 私はそもそも、歩み続ける歯科クリニック、みたいな理念を考えていました。歯科の世界は日進月歩です。今年、今現在では存在しない単語、今、世界にはない言葉が、再来年ぐらいにはもう、やっていないとおかしいぐらい、それぐらい時代の進歩が早いのです。実際ここ最近、加速度的に非常に速いスピードでいろいろと発展しており、明日発売される商品が、2年後には歯医者さんのスタンダードになっている可能性があるぐらいの勢いだったりします。なるべく、その時点で最先端の、いいとされているもの、まとまった治療になっているものを取り入れていくようにはしています。それでも、あゆみ歯科クリニックが、今の時点のこれで完成しました、もう来年から新しい治療方法も始めないです、ずっとこれだけでやっていきます、としてしまったら、おそらく5年後には、とても時代遅れの歯科医院になっていると思います。このような意味を含めて、開業するときにも思っていた、歩み続ける、といったそういう思いも込めたかったわけです。もう一つの理由として、「あゆみ」がなにもないところから思いついたわけではなく、そこの街の名前が「あゆみケ丘」という名前だったのこともあって、「あゆみ」っていい響きだなということで決めました。

 伝えたいことと、そこにあった単語がちょうど結びついてくれて、これだったら、私が一生使っていく3文字になるなと思いましたね。自分が理念として考えた「あふれる笑顔をすべての人に…」を実現するためには、結局、歩み続ける歯科医院でないと達成はできません。入社した方々全員に言うのですが、常に改変、成長していかないといけないと思っています。今あるマニュアルを、新入社員でしたら覚ええますよね。覚えたら、それであとは、それだけでずっとやっていける、ではなく、来年には新しいマニュアルが出てきますよと。今やっている治療も来年には否定されて、次はもっとこうしないとならないとかなるから、おそらくずっと、変化成長し続けないといけない、当医院はそういう職場ですよと、面接のときに必ず伝えるようにしています。大変ですが、面白いです。覚えなければいけないことや、労力としてはとても多いとは思いますが、それを楽しいと思えるような方には、極めていい職場だと思います。最初の一年で、ある程度決まったこと覚えて、そこから先は努力せずに、ずっと一緒で同じがいいという方には、もしかしたら当医院はしんどいと思うかもしれません。

 虫歯の治療一つとっても、1年後はどんどん変わります。変わらない分野もあれば、変わる分野もあります。当院も今年に入って、歯科用CAD/CAM(キャドキャム)システム「CEREC Primescan(セレック プライムスキャン)」セレックを取り入れています。銀歯をつくるときに、従来のようにピンク色の型を取ったりするのではなく、カメラを入れて、3Dスキャンで削っていくもので、今では多くの型取りに使っています。これも、昨年の時点では入れようとはあまり思っていませんでした。来年は来年でおそらくなにかをするでしょうし、このようなこともどんどんやっていかないとならない、と思っています。

 例えば、小児矯正の分野ですが、昔の針金を入れて治す方法ではなく、MFT(口腔筋機能療法)という、筋機能療法の矯正方法があります。子どもの口の筋肉の力でも、歯並びは変わったりするのですね。舌のくせなどをちゃんと鍛えてあげることで、正常な骨格にしたり、きれいな歯並びにする矯正の方法ですが、数年前までは別に教科書にはありませんでした。あまり誰もやっていなかったのですけれど、今では多くの歯科医が治療に取り入れ、それが当たり前になってきたりしています。新しい治療なども、このラジオでも発表していければいいなと思っています。

 子どもたちにも、「福原先生」より、「あゆみ先生」と呼ぶほうが親しみやすいと感じてもらえたらいいなと思っていますので、これからも「あゆみ先生」でお願いします。