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小児歯科で行う、お子様対応法 Part.2

福原・住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。
福原:こんにちは。木曜日の昼下がり、いかがお過ごしですか。ここからは、「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」でお楽しみください。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。
住友:住友未央です。この番組では、歯に関するさまざまな情報をお届けし、予防歯科で健康寿命を延ばし、健やかな未来を目指します。当たり前のようで知らなかった歯科の世界を楽しくお勉強しましょう。それでは最後までお付き合い、
福原・住友:よろしくお願いいたします。
住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りします。「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」、今日も始まりました。あゆみ先生、よろしくお願いいたします。
福原:よろしくお願いします。
住友:さて、歯医者さんを怖がる子どもの治療法について、大きく3つに分かれるということで、先週はTell Show Do法(テル・ショー・ドゥ法)について教えてもらいました。言って、見て、やる、でしたっけ。
福原:そうですね。Tellが言う、Showが見せる、Doがやるということで。いろいろご説明をしっかりして、こんなことをやるのだよと見せて、やってみるということですね。あとは褒めたり、いろいろなことをしながらやっていきますよということです。
住友:段階を踏むことによって恐怖心がなくなっていくということですね。
福原:そうですね。安心してもらってやっていって。恐怖心がなくなるので、やりやすくなるという。子どもさんも「よし、やろう」というふうな気持ちになってもらえたらなというやり方ですね。
住友:そうですね。大人の私もこれはかなりありがたいです。Tell Show Do。
福原:大人もそうですよね。何も分からずにやられると本当に怖いですからね。
住友:口だけ開けておけと言われても、怖いですものね。
福原:そうですよね。しっかり説明を受けて、理解してやるというのはやはり大事ですからね。
住友:そうですよね。残り2つ、何か方法があるようなのですが。
福原:残り2つが、タイムアウト法というのと、あと、母子分離についてということで。2つ、よくいわれるようなことがあるのですけれども。ではまず、タイムアウトからいきましょうか。
住友:タイムアウト法。
福原:タイムアウト法はどんなものだと思いますか。多分、すーみんもしたことがあると思います。
住友:本当ですか。
福原:これは一般の社会でもあるので、やったことがあると思います。
住友:「10分以内に治療終わるからね」とかですか。
福原:タイムアウト、時間を区切って終わり、みたいな。
住友:はい。タイムになったから終わりという。
福原:なるほど、惜しいですね。非常に惜しい。
住友:惜しいですか。
福原:そういう時間関連のことなのですが。時間をちょっと置くという意味なのです。
住友:置く?
福原:タイムアウトするという。タイムアウト、ちょっと中断して、少し時間を置いてまたやるというやり方があるのですけれども。例えば、言って、聞かせて、やってみせてもなかなか難しい場合で、泣いているという場合は、1回タイムアウトを置くのですね。例えば10分間、1回、歯医者さんの部屋から出て、散歩でもしてもらうと。待合室に行ってもいいですし、医院の周りをちょっと散歩してもらってからまたやるという。
住友:治療を少しストップするということですか。
福原:そうです。1回ストップして、あえて時間を空けてまたやると気分が変わっているのでやりやすくなるのです。例えばですけれども、すーみんも彼氏さんとけんかをしたことがないですか。ありますか。
住友:あります。
福原:そのときに、けんかになってしまって、もうこれ以上話していてもらちが明かないから、10分ぐらい時間を空けたり、「もういいわ」と言って次の日に電話するというような、あれがタイムアウトです。
住友:心を落ち着かせてから。
福原:ちょっと1回、別々の所に行ってみて、ちょっと落ち着いてからまた電話をしてみるというような。
住友:確かにあります。私も悪かったなとなります。
福原:そう、あれがタイムアウト法なのですね。
住友:そうなのですね。自然にやっているのですね。
福原:そうです。一般社会でも日ごろからあると思うので。少しゆっくり落ち着いて考えてみるという、そういう時間です。
住友:確かに心が落ち着く感じがしますね。
福原:ずっとやっていてもどんどんヒートアップしてしまうから、ちょっと1回置こうという、あれがタイムアウトです。
住友:そうなのですか。
福原:はい。それをやっていくことで、次にやると意外とすんなりできたりします。もっとタイムアウトする場合は、待合室に出て10分間だけではなく、応急処置だけをして次は来週にしたり。どうしても緊急性の低いものであれば、虫歯の進行止めを塗っておいて、次の定期検診、3カ月後ぐらいに来てチャレンジしてやってしまうという。
住友:意外とできたり?
福原:そうです。意外と、そのときの嫌だった記憶が1回薄れているので、「ん?なにだったっけ」と思っているうちに終わってしまうというやり方ですね。
住友:すごいですね。それは効果的な感じがします。
福原:そうですね。本当に子どもの心、気持ちがどれぐらいできるのかと模索しながら。タイムアウトばかりしてしまっても駄目なので、やれるところまでは最善の努力を尽くさないといけないので。まだいけるかな、まだいけるかなとやっていって、どうしようかなと。最後、どうしても難しい場合は使うという、そういうやり方ですね。
住友:すごいですね。必殺技のような感じがします。
福原:そんな感じですね。意外とするとすんなりできることも多いので、1回時間を空けるだけで全然違ったりもするので。あとは、同じ部屋の中でも、例えばどうしても虫歯で削ろうとしていて難しい場合に、1回、先生がその部屋からどこかへ出ていって、衛生士さんが歯磨きをしたり、じゃんけんをして遊んだりして。
住友:気分を紛らわせるのですね。
福原:そうです。また3分ぐらいしてから戻ってきてやるとか、そんなやり方もやったりします。
住友:でも、ご機嫌になっていたら。帰ってきたときにご機嫌だったら。
福原:それだけでも子どもさんはだいぶ変わるので。そういう感じでしたりしていますね。
住友:もう1つの母子分離というのはどのような感じなのですか。
福原:これは漢字なのですが、読んでそのままなのですが、お母さんと子どもを別々にするかどうかということで。これも2パターンあって、母子分離した方ができやすくなるというパターンと、いやいや、しない方がいいというパターンがあって。うちでは両方とも、そのときの様子を見ながら。うちは基本的には母子分離ではなくて、お母さんも一緒に部屋に入ってもらってするというスタンスなのですが。逆に、お母さんが一緒にいることで、歯医者さんが怖いのではなくて甘えてしまう子がやはりいるのですね。甘えて、嫌と言って。お母さんが部屋にいなければすんなりできる子もいます。その逆のパターンもあるので、1人だと怖い、寂しいという。
住友:でも、それは子どもさんによりますね。
福原:そうなのです。だから、お母さんが横にいて手を握っておいてくれた方ができる子と。2パターンあって、どちらが正解というのはないのですけれども、うちはお母さんに入っておいてもらって、どうしても難しかったり、そういう場合はお母さんにどうしますかとお話ししてみたりします。大体はお母さん側から「1回、私が出ておきます」という話があったりするので。「そうですか。それじゃ1回やってみましょうか」と言ったりするのですけれども。そのどちらも使ってはいくのですけれども、そのパターンですね。どちらが良いかなという。子どもによって違うので、これも本当に子どもの気持ちや心を読み取ってあげないといけないのですけれども。
住友:でも、先週のTell Show Do法と、今週お話しいただいているタイムアウト法、母子分離と、全部子どもさんの動きをすごくよく観察しながら、いろいろな方法を試されているのですね。
福原:そうですね。しゃべったり、今この子にはどちらが良いのかなという。やり方にも絶対の正解というものはないので。
住友:そうですね。いろいろな方法で。
福原:タイムアウトも、やってできる子と、やらずにそのままいった方がいける子とがあるので。ずっとそこに座り続けた方が。それも様子を見ながらですね。
住友:すごいですね。これだけきめ細やかにしてくださっていたら、もうあゆみ歯科クリニックさん、歯医者さんに行くたびに泣いて困るという子どもさんもぜひあゆみ歯科さんに行ってほしいですね。
福原:ありがとうございます。いろいろな対応を個別で考えてやっていますので。
住友:これだけ対応してくださっていますから。あゆみ歯科さんに行こうと言うかもしれないですね。子どもさんも楽しくなって。
福原:本当ですか。そう思ってもらえれば。ただ、まずは先々週に言ったように、こうならないことが一番なので。Tell Show Doもタイムアウトも母子分離も、そこを使わずに、すんなり歯医者さんに「別に怖くないよ、へへーん」とできるようになっていることがまず一番良くて。もっと言うと、歯を削らずに12歳までいくことが一番大事なので。なので、まずそちらが8割ですけれども。でも、どうしてもなってしまった場合に、なおかつどうしても歯医者さんが嫌となってしまった場合に使う道なので。なったとしてもこういうことをやっていますよということですね。
住友:今日はすごく心強いお話を聞けました。ありがとうございました。
福原:本当ですか。ありがとうございます。
住友:そろそろお別れの時間となりましたが、皆さん、この番組の感想などもぜひメッセージをお送りください。お待ちしています。全てのメッセージは、アドレスはmail@kiku-fm779.com。または、ファクス072-843-8686までお送りください。
福原:では、また来週もこの時間にお耳にかかりましょう。「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。お相手は、あゆみ歯科クリニック院長、福原隆久と。
住友:住友未央でした。それでは来週まで、
福原・住友:ごきげんよう。
住友:「歯医者さんが教える、歯の秘密!!」。この番組は、あふれる笑顔をすべての人に、あゆみ歯科クリニックの提供でお送りしました。