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根尖病巣の治療法

虫歯が進行していくと、最終的に歯の根っこの先端の部分にまで病巣が広がります。これを専門的には根尖病巣と呼んでおり、通常の虫歯治療と比べて、処置が難しくなることが多いです。ここではそんな根尖病巣の原因や治療法について詳しく解説します。

 

根尖病巣とは

 

初期の虫歯はエナメル質に始まり、その後象牙質、歯髄へと虫歯菌の浸食が進んでいきます。歯髄に達した時点で、歯の神経を保存することが難しくなるのですが、さらに病状が進むと、歯の根っこから細菌や病原性物質が漏れ出ていくことがあります。それが根尖病巣であり、歯科治療を困難にさせる厄介な病態といえます。

 

歯根の先には穴があいている

 

健康な歯であっても、歯根の先端は穴があいています。この穴は歯髄が通るために存在しており、歯茎や歯槽骨へと交通しています。そのため、病巣が根の先端である根尖にまで到達すると、その穴を通じて歯根外へと病原菌などが漏れ出ていきます。

 

根尖病巣の症状

 

根尖病巣が生じると、歯根の先端部分が腫れることが多いです。これは歯茎や歯槽骨の中に膿が生じているからです。根尖病巣は、細菌や白血球の死骸によって汚染されているため、できるだけ早く処置を施す必要がでてきます。

 

根尖病巣の治療

 

根尖病巣は、基本的に歯髄へと侵入してきた細菌などによって引き起こされる病気ですので、根管治療を行うことで症状は治まります。具体的には、神経や血管を含めた組織を取り除き、汚染物質を排除します。その後は、通常の根管治療と同様に、根管内を消毒していきます。根管消毒によって根管内が無菌化されれば、自ずと根尖病巣も小さくなっていきます。ただし、すぐに小さくなっていくものではありませんので、処置を進めつつ、経過を観察していくことが必要となります。

 

根管治療でも改善されない根尖病巣

 

根尖病巣のケースによっては、通常の根管治療が行えない、あるいは症状が改善されない場合がありますので、その際は歯根尖切除術などが行われます。歯根尖切除術とは、根尖部分を切除することによって根尖病巣を治療する手技です。歯冠側から処置を施せなかったり、根尖が歪な形態をしていたりするなど、通常の根管治療では治療効果が見込めない時に適応される術式です。

 

病状が安定したら根管充填を行う

 

根管治療によって根尖病巣が消失したり、病態が安定したりすれば、最後は根管充填を行います。これもまた通常の根管治療と同じ流れです。もしも根管充填を行わず、補綴治療へと進んでしまったら、根管内に死腔が生じることになりますので、再び根管内の感染や根尖病巣の発生を引き起こしかねません。

 

歯周病が原因の根尖病巣

 

根尖病巣ができる原因は、必ずしも虫歯だけではありません。実は歯周病によっても根尖病巣が生じることがあるのです。例えば、歯周病によって深い歯周ポケットができると、ポケット内で歯周病菌が繁殖しやすくなります。その結果、根尖にまで感染が及び、根尖病巣の発生へとつながっていきます。こういったケースでは、いくら根管治療を行っても根尖病巣の症状は改善しませんので注意しましょう。歯周病の治療を行わなわなければ、根尖に生じた病変は悪化するばかりです。

 

まとめ

 

根尖病巣は歯の根っこの部分に生じる病変で、歯茎の腫脹や痛みなどを伴います。その原因の多くは虫歯にありますので、予防には早期の虫歯治療が不可欠です。ケースによっては歯周病が原因のこともありますので、根尖病巣の症状が現れたら、まず歯科医院を受診しましょう。根尖病巣は原因に応じた適切な治療が必要となります。

歯根破折の原因と治療

歯の根っこが折れてしまうことを「歯根破折(しこんはせつ)」といいます。歯が折れてしまうというのは、とても深刻な状態ですが、その後どのような経過をたどるのか気になりますよね。また歯根破折の原因や治療法についても詳しく知りたいかと思いますので、詳しく解説します。

歯根破折の原因

 

歯根破折にはいくつかの原因が存在します。それぞれの原因に応じて対処法も違ってきます。

 

1 外傷

 

歯根破折において最も多い原因のひとつが外傷です。小さなお子さんなどは、元気に歩けるようになると、転ぶ頻度も高まります。まだ、反射神経などが上手く働かない中、コンクリートの地面などに転倒すると、顔面を打ち付けてしまうことがあるのです。その際、前歯に強い衝撃が加わり、歯冠や歯根が破折することがあります。もちろんこれは、大人になってからでも同じです。

 

2 歯ぎしりや食いしばり

 

普段から歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖があると、常に歯に対して強い圧力がかかっていますので、歯根破折の原因になり得ます。私たちが噛む力というのはとても強いので、「たかが歯ぎしり」とは考えないようにしましょう。時には歯の根っこを折ってしまうのです。

 

3 不良な被せ物

 

口腔内に、適合不良な詰め物や被せ物があると、咀嚼の際に特定の歯にだけ極端な負担がかかることがあります。その結果、過剰な負担に耐え切れなくなり、歯根が破折します。ですから、詰め物や被せ物といった補綴物は、単に見た目が良いだけでなく、口腔内にきちんとフィットしているかが重要といえます。

 

4 歯が弱っている

 

歯は神経を抜くと、その強度が低下します。それだけに、歯医者はできるだけ神経を抜かない治療を模索しているのです。抜髄によって強度が下がった歯は、歯根も脆弱となっているため、強い力が加わった際には容易に破折することがあります。

 

 

歯根破折の治療法

 

歯根破折の治療法は、病態に応じて様々です。

 

1 経過観察

 

レントゲンを撮って、破折以外の大きな問題が見られない場合は、経過観察することがあります。下手に歯を取り出して処置を施すよりは、何もせず経過を見ていった方が良い結果が得られることがあるのです。

 

2 破折した部分を接着する

 

破折した部分を特殊な接着剤によって接着する治療法があります。口腔内で接着する方法と口腔外で接着する方法の2種類があり、ケースに応じて適応が異なります。

 

3 歯を抜く

 

歯根破折の状態によっては、保存することが不可能なケースも珍しくありません。その場合、抜歯という処置をとります。破折した部分も含め、歯を丸ごと抜くことでさらなる病態の悪化を防ぎます。

 

まずは歯科医院を受診することが大切

 

歯根というのは、歯茎の中に埋まっている部位ですので、肉眼では確認できません。ましてや、一般の方が判断するのは難しいのでは、違和感を覚えたらまず歯科医院を受診しましょう。歯や歯茎に痛みを感じたり、歯茎が部分的に腫れていたりするなどの自覚症状も手掛かりになります。

 

あるいは、上述したような外傷や歯ぎしりなどの口腔習癖など、歯根破折の原因の中で思い当たるものがある場合も、歯科医に相談してみてください。歯科医院では、問診や口腔内診査だけでなく、必要に応じてレントゲン撮影も行って、歯根破折が起こっていないかを調べます。

 

まとめ

 

歯根破折の原因は、単に外傷などによる歯へのダメージだけではありません。歯ぎしりなどのブラキシズムや抜髄後の歯の脆弱化など、意外な原因も含まれますので、気になる方はまず歯科医院で診てもらってください。まだ歯根破折が起こっていなくても、将来的にそれが予想される原因が見つかるかもしれません。

歯磨き粉の種類と効果

市販されている歯磨き粉には沢山の種類があり、その効果も様々です。虫歯予防に特化したものもあれば、歯周病の症状を改善する効果が期待できるものもありますので、今現在、それぞれが抱えているお口の悩みに応じて、最適な歯磨き粉を選ぶことが大切です。ここではそんな歯磨き粉の種類と効果について詳しく解説します。

 

1・歯磨き粉の成分は2つに分けられる

 

歯磨き粉の成分には「基本成分」と「薬用成分」があり、基本成分のみのものは化粧品と呼び、基本成分にプラスして薬用成分が配合されたものを医薬部外品と呼んでいます。これは薬事法によって決められています。

 

2.歯磨き粉の基本成分とは

 

歯磨き粉の基本成分には、次に挙げる6つが含まれています。

 

2-1 清掃剤

 

清掃剤は、研磨剤とも呼ばれることがある成分で、歯の表面に沈着した歯垢(プラーク)や着色汚れ(ステイン)の除去といった効果が期待できます。具体的な成分としては、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、無水ケイ酸(シリカ)などが挙げられます。

 

2-2 発泡剤

 

発泡剤は、歯磨き粉を泡立てることで口腔内に拡散させ汚れを除去する効果が期待できる成分で、ラウリル硫酸ナトリウムなどが代表的です。

 

2-3 湿潤剤

 

湿潤剤は歯磨き粉に水分を与え、口内での操作性を向上させる効果が期待できる成分で、ソルビトール、グリセリンなどが有名です。

 

2-4 粘結剤

 

粘結剤は、歯磨き粉に適度な粘性を与えて操作性をよくする効果が期待できる成分です。具体的には、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロスナトリウム、カラギーナなどが挙げられます。

 

2-5 香味剤

 

香味剤は、歯磨き剤に味や香りを付けることにより歯磨き後の爽快感を与える効果がある成分で、ミント、メントール、サッカリンナトリウムなど代表的です。

 

2-6 保存料

 

保存料は、歯磨き剤の変質を防ぐためのもので、安息香酸ナトリウムなどがよく使われます。

 

3.歯磨き粉の薬効成分とは

 

歯磨き粉の薬効成分には、次に挙げる6つが含まれています。

 

3-1 フッ化物

 

フッ化物は、歯質を強化し虫歯の予防や、初期虫歯の再石灰化による歯質の修復といった効果が期待できる成分です。フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなどが代表的です。

 

3-2 ミネラル

 

ミネラルは、歯の再石灰化に必要な成分で、虫歯予防に寄与します。具体的には、リン酸カルシウム、マグネシウム、リカルデントなどが挙げられます。

 

3-3 塩化ベンザルコニウム・塩化セチルピリジニウム

 

塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピリジニウムは、殺菌効果のある成分で歯周病の予防に寄与します。

 

3-4 ポリリン酸ナトリウム・硝酸カリウム・乳酸アルミニウム

 

ポリリン酸ナトリウム、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなどの成分は、知覚過敏症になった歯面を一時的に保護してしみるのを防ぐ効果を発揮します。

 

3-5 塩化ナトリウム・塩化クロルヘキシジン

 

塩化ナトリウムや塩化クロルヘキシジンは、歯垢を分解して歯面から浮かせて落としやすくする効果を発揮する薬効成分です。

 

3-6 デキストラナーゼ

 

デキストラナーゼは、歯垢が歯石化して歯面に沈着するのを予防する効果がある薬効成分です。

 

ここでご紹介したものは、一般的に市販されている歯磨き粉によく使われている成分です。その他にも、天然由来成分を配合した歯磨き粉などもオーガニック専門店などで取り扱われていることもあります。それぞれの用途に合わせて選択しましょう。

 

4.まとめ

 

このように、歯磨き粉には虫歯予防だけでなく、歯周病予防や知覚過敏症に効果のあるもののなど、その効果は実に幅広いです。それだけに、個々人の用途に合った最適な歯磨き粉を選ぶ必要があるといえます。

CO、C1、C2、C3、C4の違いは

虫歯は進行度に応じて5段階に分類することができます。それぞれに異なる治療法が適応されますので、分類については細かく知っておくと、治療を受ける際に役立ちます。ここではそんな虫歯の分類について、症状や治療法の違いを中心に解説していきます。

 

1.虫歯の分類と治療法

 

虫歯の進行度は、CO、C1、C2、C3、C4の5段階に分けられ、それぞれに対する治療法も異なります。

 

1-1 初期の虫歯(CO)

 

▽初期虫歯の症状

 

初期虫歯では、歯の表面に穴はあいていません。舌で触っても違和感はないのですが、視覚的には白濁していたり、ツヤがなくなっていたりします。痛みやしみるなどの自覚症状はありません。

 

▽初期虫歯の治療法

 

初期虫歯は、基本的に歯を削るようなことはしません。フッ素を塗布するなどして歯の再石灰化を促し、健康な状態に戻すことを目標にします。

 

1-2 エナメル質の虫歯(C1)

 

▽エナメル質の虫歯の症状

 

エナメル質だけに留まった虫歯では、表面に浅い穴があいています。基本的に、痛みやしみるなどの自覚症状はありません。

 

▽エナメル質の虫歯治療

 

虫歯菌に感染したエナメル質を削り取り、レジンなどで修復します。

 

1-3 象牙質まで進行した虫歯(C2)

 

▽象牙質の虫歯の症状

 

象牙質まで進行した虫歯は、深い部分まで穴があいています。また、痛みを感じたり、冷たいものがしみたりすることが多くなります。

 

▽象牙質の虫歯治療

 

虫歯菌に感染したエナメル質および象牙質を削り取ります。病変部が小さければ、レジンを充填するだけで十分ですが、病変部が大きい場合は、インレーと呼ばれる比較的大きな詰め物を装着することとなります。

 

1-4 神経まで進行した虫歯(C3)

 

▽神経まで進行した虫歯の症状

 

虫歯菌が神経まで進行すると、激しい痛みを伴います。また、冷たいものを飲んだ時にしみることが多くなったり、安静時にも痛みを感じる自発痛(じはつつう)が生じたりするようになります。

 

▽神経まで進行した虫歯の治療法

 

虫歯菌に感染したエナメル質および象牙質を削り取り、歯の神経を抜きます。その後、歯の根っこの治療を行い、レジンや金属でできた被せ物を装着します。

 

1-5 歯の根っこだけ残った虫歯(C4)

 

▽残根の症状

 

虫歯が重症化すると、歯の根っこの部分以外は全て侵食され、崩壊します。これを残根(ざんこん)といいます。残根状態になると、歯の神経は死んでいますので、痛みを感じることはありません。けれども、その状態で放置すると細菌感染がさらに根っこの方にまで進み、膿がたまったり、痛みが再発したりすることがありますので注意が必要です。

 

▽残根の治療法

 

残根状態になると、通常の虫歯治療では効果が期待できなくなるため、抜歯をすることがほとんどです。

 

2.歯医者嫌いは損をする?

 

このように虫歯治療というのは、虫歯の進行度によって大きく異なります。上述したように、早い段階で治療を受ければ、それだけ残せる歯質も多くなり、歯の寿命も長くなりますので、早期の受診をお勧めします。歯医者嫌いでなかなか一歩踏み出せずにいる人は、虫歯が進行していくプロセスを思い浮かべてみてください。虫歯は時々刻々と悪化していきます。また、一度失われた歯質はもう二度と取り戻すことはできないのです。

 

3.まとめ

 

一般の患者さんがここまで細かく虫歯の進行について理解しておく必要はありませんが、何となく頭に入れておくことで、受診のきっかけになるかと思います。とくに早期の段階では自覚症状も乏しいので、違和感を覚えたらまず歯科医院を受診してみるというスタンスでも問題はないかと思います。もちろん、定期的に健診を受けることでも早期発見は可能です。

歯ぎしりと歯並びの関係とは

歯にダメージを与えたり、歯列に悪影響をもたらしたりするものにブラキシズムという習慣があります。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、いわゆる歯ぎしりや食いしばりなどの悪習慣の総称です。そんなブラキシズムがもたらす歯並びへの影響について詳しく解説することで、悪習癖の改善へとつなげて頂けたら幸いです。

1.歯ぎしりとは

 

歯ぎしりとは、上下の歯列が噛み合った状態で、前後左右にギリギリとスライドさせる習慣です。強いストレスがかかった時や睡眠時に生じることが多い口腔習癖です。

 

2.歯ぎしりの何が悪いの?

 

私たちの顎の力はとても強いです。ものを噛み切る際には、想像以上の圧力が発生しています。それだけに、とても硬い食べものやなかなか噛みきれないものも、しっかりと咀嚼することで細かく粉砕することができるのです。食事の際に、そんな強い力がかかっても平気なのは、歯と歯の間に食物が介在しているからです。食物がクッションの役割を果たしていますので、咀嚼の際に強い咬合圧がかかっても、特に問題が発生しません。では、歯ぎしりはどうでしょうか。

 

3.歯ぎしりは歯と歯が直接接触する

 

歯ぎしりをしている時は、基本的に食物などが介在しません。上下の歯が直接咬み合った状態で、ギリギリと横にスライドします。この時に、歯にはお互いものすごく強い圧力がかかっており、許容範囲を超えるようなダメージが蓄積していくのです。

 

4.歯ぎしりによる症状とは

 

歯ぎしりによって現れる症状には、まず咬耗(こうもう)が挙げられます。咬耗とは、歯と歯が咬み合うことによって生じる摩耗で、エナメル質の表面が擦り減っていくのです。すると、段々と歯の高さが低くなっていき、歯列全体のバランスも崩れていきます。

 

5.咬み合わせが低くなることの弊害

 

歯の咬耗によって、全体的に咬み合わせが低くなると、上下の歯でしっかりと咬み合う場所が変わってきます。その結果、咬合力を効率的に負担することが難しくなり、そのしわ寄せが個々の歯の乱れを生んだり、顎関節に及んだりします。

 

6.出っ歯になる

 

例えば、歯ぎしりが習慣化して奥歯の咬み合わせが低くなると、前歯が前方に倒れ込んでいくことがあります。その結果、出っ歯と呼ばれる歯列不正が生じます。また、顔貌も変化して、口周囲に現れるしわも増えてくることとなります。

 

7.歯ぎしりの治し方

 

歯ぎしりが習慣化すると、歯並びを始めとした様々な部分に悪影響が及んでくるため、できるだけ早く改善することが望ましいです。とはいえ、歯ぎしりは無意識のうちに行っていることも多いため、どうやったら改善できるのか、なかなか悩ましいところですよね。歯科医院では、そんなお悩みを抱えている方に、スプリント療法などを提案しています。就寝中にマウスピース型の装置を装着することで、歯ぎしりによる咬耗を防ぐだけでなく、徐々に歯ぎしりそのものを解消していこうとする治療法です。実際にこの方法で、歯ぎしりが治る方が一定数いますので、適応できるケースであれば、是非とも受けたい治療法のひとつといえます。

 

8.ストレスをため込まない

 

歯ぎしりとストレスには、密接な関係がありますので、日常生活の中で、できるだけストレスをため込まないようにすることが、歯ぎしり改善の第一歩といえます。強いストレスを受けたとしても、あまり気にしないようにするとか、その際、意識して歯ぎしりをしないようにするなどの取り組みが重要です。歯ぎしりは歯の寿命を縮めるだけでなく、歯並びを悪くする要因にもなりますので、出来る限り解消した方が賢明といえます。

 

歯磨きは1日何回目安に実施すべきですか?

虫歯や歯周病に留まらず、あらゆる口腔疾患の予防に寄与するのが歯磨きです。そんな歯磨きを毎日適切に行っていくことが口腔衛生の基本といえるでしょう。では実際のところ、歯磨きは1日何回するのがベストなのでしょうか。

 

1.理想は毎食後

 

歯磨きの回数は、理想をいうと毎食後です。朝昼晩の食事の後だけでなく、間食をした際にもその都度、歯磨きをすることがベストといえます。ただ、現実問題として私たちには社会生活があり、毎食後に歯磨きを実施するのは困難な人が多いです。また磨き過ぎるのも逆に良くないのでは?」という疑問を持たれる方もいらっしゃることかと思います。

 

2.磨き過ぎは良くない?

 

「磨き過ぎ」という言葉には、2つの意味が含まれています。1つは1回の歯磨きで長時間ゴシゴシと磨き過ぎるという意味で、もう1つは1日に5回も6回も歯を磨くという、歯磨きの回数が多いという意味です。いずれも正しくもあり誤りでもあるといえます。なぜなら、適切な方法でブラッシングするのであれば、いずれも口腔衛生にとっては必要なことだからです。逆に不適切なブラッシングであれば、いずれも口腔内に悪影響を及ぼすため、控える必要があります。そこで、この2つの方法について、正しいと思われるケースを解説します。

 

3.1日1回は時間をかけてしっかり磨く

 

理想の歯磨きとしては、1日1回はプラークフリーな状態を作ることが求められます。プラークフリーとは、歯の表面に歯垢が一切残っていない状態で、舌で触ってもツルツルとした感触を確かめることができます。こうした状態を作るには、3分とか5分といった短い時間のブラッシングでは不可能です。本当にしっかり磨こうとしたら、10分以上はかかるものとお考えください。かなり長い時間歯磨きをすることになりますので、テレビを見ながらでも構いませんので、1日1回は実践してみてください。

 

4.軽めの歯磨きを毎食後行う

 

朝昼晩の食後はもちろんのこと、何かを口にしたら必ず歯磨きをするよう、習慣づけましょう。歯磨きといっても、30秒とか1分程度、軽めにブラッシングするだけでも構いません。とにかく、口腔内の食べカスや歯垢が残らないよう、口をゆすぐ感覚で歯磨きを行いましょう。そうすると、自ずと歯磨きの回数が3回以上になりますが、長時間行うものではありませんので、歯や歯肉に対する悪影響はほとんどないといえます。

 

5.誤ったブラッシング法

 

ここまで、適切な方法で磨くのであれば、口腔衛生や歯にとって良い影響をもたらす歯磨きを解説してきましたが、誤ったブラッシング法を実施してしまうと、全てが悪影響に変わりますので注意しましょう。誤ったブラッシング法とは、硬い歯ブラシで無闇にゴシゴシと強く磨き続けることです。

 

エナメル質は人体において最も硬い組織ではありますが、毎日強いブラッシング圧で磨き続けると、表面に傷ができるだけでなく、少しずつ擦り減っていきます。その結果、虫歯になりやすくなったり、歯周病を誘発したりすることとなりますので、絶対に避けなければいけません。とりわけ、そうしたブラッシング習慣のある人が、上述したような長時間の歯磨きを実践したり、毎食後歯磨きを行ったりすると、歯へのダメージが倍増します。

 

6.まとめ

 

歯磨きの回数は、毎食後がベストです。それを実践することが難しければ、最低2回は実施しましょう。朝食後と夕食後の2回は、歯磨きをしなければ虫歯や歯周病の発症リスクが高まります。それにプラスアルファして何回できるかによって、さらに口腔疾患の予防率が変わってきます。

歯周炎の原因とは

日本人の多くが罹患していると言われている歯周病ですが、その原因が何なのか、皆さんはご存知でしょうか。原因がはっきりすれば症状の改善や予防をはかることも可能ですので、是非とも知りたい点ですよね。ここではそんな歯周病の原因について詳しく解説します。

 

1.歯周病の種類

 

まず始めに歯周病の種類についてですが、大きく2つに分けることができます。1つは比較的軽症といえる歯肉炎で、もう1つは比較的重症といえる歯周炎です。ここでは主に歯周炎の原因やその対策法についてご紹介します。

 

2.歯周炎とは

 

歯周炎とは、歯周病菌が原因で発症する病気で、歯茎だけでなく歯根膜や歯槽骨にまで炎症が広がっていることが多いです。歯周ポケットも深くなっており、歯がグラグラと動揺しているケースも珍しくはありません。歯周炎はとても多様な症状を引き起こす病気なのですが、根本的な原因はとてもシンプルです。

 

3.歯周炎の根本的な原因とは

 

歯周病の一種である歯周炎は、歯周病菌への感染によって引き起こされます。ですから、歯周炎を感染症としてとらえることもできます。ただ、日本人の8~9割が罹患しているとまで言われている歯周病ですから、感染症という概念はもはやないといえるでしょう。では歯周病患者さんは、いつどこでどのように歯周病菌へと感染するのでしょうか。

 

4.口腔内には無数の細菌が生息している

 

まず始めに、私たちの口腔内には無数の細菌が生息していることを確認しておきましょう。日本人に限らず、ほとんどの人の口腔内には虫歯菌や歯周病菌が存在しています。すると「それならみんな虫歯や歯周病にかかっているということ?」といった疑問を持つ方も多いことでしょう。ここで注意しておきたいのは、口腔内に細菌が存在しているからといって、必ずしも虫歯や歯周病を発症しているというわけではない点です。

 

5.増殖して病原性を発揮する

 

「歯周炎を発症」するとは、単に少数の歯周病菌が存在していることではなく、歯石や歯周ポケットの中で病原性を持つくらいまで増殖した状態を指します。ある意味これを「歯周病菌への感染」とも呼んでいます。

 

6.歯周病菌への感染経路

 

虫歯菌や歯周病菌への最初の感染は、多くの場合、母親を経由していると考えられています。いわゆる垂直感染、もしくは母子感染と呼ばれるもので、母親とキスをしたり、食べ物を口移して与えたりする際に、口腔内の歯周病菌などが乳幼児へと伝わっていくのです。

 

7.増殖させないことが大事

 

さて、口腔内に歯周病菌が存在していたとしても、少数であれば問題ありません。それが増えるきっかけとなるのは、歯垢や歯石の沈着です。歯の表面にこれらの汚れが沈着することで、歯周病菌の温床となりますので、病原性を持つまでに増殖します。あるいは、歯周炎によって生じる深い歯周ポケットも細菌増殖の温床となりますので、注意が必要です。逆にいえば、これら歯周病菌が喜ぶような環境を作らず、増殖させないようにすれば、歯周炎の発症を防ぐことが可能といえます。

 

8.歯石の形成を抑える

 

歯石は歯垢が石灰化した物質で、形成までにそれなりの時間がかかりますが、一度形成されると、歯ブラシで取り除くことは不可能となるため、形成前に歯垢を除去することが重要です。歯石ほど歯周炎発症のリスク因子になるものはありませんので、歯石の形成をいかに抑えるかが歯周炎発症予防の鍵を握るといえるでしょう。

 

9.まとめ

 

このように、歯周炎は歯垢や歯石、深い歯周ポケットを温床として増殖した歯周病菌が引き起こす病気ですので、いかに普段から汚れをため込まず、プラークフリーの状態を維持できるかが重要なってきます。

根管治療とはどんな治療であるのか

根管治療(こんかんちりょう)という言葉は、一般の人からしたらあまり馴染みのないものですよね。どういった症例で行われ、どのような処置を施すのか。そもそも根管とは何なのか。ここではそういった疑問に関して、わかりやすく解説します。

1.根管とは

私たちの歯は、歯冠(しかん)の部分と歯根(しこん)の部分によって構成されています。歯冠は歯の頭の部分で、口腔内に露出しており、肉眼で確認できる歯質と言い換えることができます。歯根は歯の根っこの部分で、健康な人であれば歯茎や歯槽骨の中に埋まっていますので、肉眼では確認することができません。根管は、この歯根の内部に存在する空間を指します。

2.根管には歯の神経や血管がある

歯根の内部になぜ空間が存在するかというと、歯に対して栄養を供給するための血管や神経が分布しているからです。いわゆる歯髄(しずい)と呼ばれるものですね。歯髄がなければ歯は死んでしまいますので、なくてはならない組織といえます。また、それを収める空間である根管も、非常に重要な構造であるといえます。

3.虫歯によって根管が汚染される

虫歯は重症化すると、歯冠の部分だけでなく、歯根の部分にまで及びます。具体的には根管内にまで虫歯菌が侵食し、歯髄に炎症を起こしたり、失活させたりするのです。そうなると、根管治療の適応となります。簡単にいうと歯の根っこの治療です。

4. 根管の形を整える

根管治療は、まず虫歯菌によって汚染された歯質を取り除くことから始まります。専用の器具を使って、地道に汚染された歯質を除去していきます。同時に、根管充填(こんかんじゅうてん)をしやすいような形態に、根管を形成していきます。

5. 根管内を消毒する

根管治療では、根管内を無菌状態にすることも、ひとつの大きな目的となっています。治療前の状態では、虫歯菌などによって根管内が汚染されていますので、きれいに消毒する必要があるのです。もしもここで、汚染物質の取り残しなどが生じれば、再び感染が引き起こされますので注意が必要です。そのため、根管消毒は時間をかけてじっくり行われます。

6.根管内を塞ぐ

根管内の消毒が終わったら、最終的にその空洞を塞ぎます。ガッタパーチャポイントと呼ばれるゴムのような材料を根管内に挿入し、隙間がなくなるようにします。これを根管充填といいます。根管充填が不十分だと、根管内に隙間が残存したまま人工歯を被せてしまいますので、二次感染のリスクが高まります。

7.根管治療の意義とは

根管治療が適応される症例というのは、歯冠の部分がほとんど残っていません。そのため、なぜわざわざ歯根の部分を治療してまで、残す必要があるのか疑問に思われる患者さんも少なくありません。いっそのこと、残骸となっているような歯根なんて抜いてしまえば治療もすぐ終わるのでは、と思われることでしょう。けれどもそれは大きな間違いです。例え歯冠の部分がボロボロになっても、天然の歯の根っこを残せるというのは、咀嚼機能や口元の審美性において非常に有益なことなのです。

8. 歯根が担っている役割

歯根があると、咀嚼をした際に生じる圧力を適度に緩和することができます。これは歯根が歯根膜という天然のクッションと連動しているからです。また、何かものを食べた時の食感を敏感に感じ取ることができたり、咀嚼圧を調節したりする際にも役立ちます。それに加えて、歯根があることでブリッジや入れ歯といった大型の補綴装置の装着を回避できるというメリットもあります。

 

以上のことから、根管治療を行う意義は大きいといえます。根管治療の手順はとても複雑なのですが、結果的に歯根を保存することのできる素晴らしい治療といえます。

メタルフリーになることでどのようなメリットがあるのか

 

歯科治療では様々な場面で金属の材料が使われます。詰め物や被せ物、入れ歯やブリッジなど、数え上げればきりがありません。そうした場面で金属ではなく他の材料を使うことで、メタルフリーな治療を実現することができますが、そのメリットとはどのようなものなのでしょうか。

1.金属が使われる歯科治療

 

歯科治療ではまず、インレーと呼ばれる詰め物で金属が使われることがあります。とりわけ奥歯の治療では、メタルインレーを装着することが多いです。また、クラウンと呼ばれる被せ物も同様です。それに加えて、入れ歯にも金属が使われていますね。主にクラスプというバネの部分に金属が使われており、義歯床(ぎししょう)という口蓋などに接する部分に金属が用いられることもあります。その他、ブリッジやインプラントにおいても金属を使用する場面が多いといえます。このように、歯科治療と金属というのは、かなり密接な関係があるといえるのです。

2.メタルフリーにするメリット

 

上述したような各歯科治療において、金属を別の材料に置き換えるメリットについて詳しく解説します。

 

2-1 金属アレルギーが起こらない

 

メタルフリーにする第一のメリットは、金属アレルギーの防止です。歯科治療による金属アレルギーというのは意外に多いもので、最近では治療前にパッチテストなどの検査を行うことも珍しくありません。それだけに、金属アレルギーを発症するリスクがないメタルフリーの歯科治療は、非常にメリットが大きいといえます。

 

2-2 歯茎への着色がない

 

歯科治療に用いられている金属のパーツは、口腔内に露出していることが多いです。つまり、絶えず唾液などの刺激に晒されているため、金属イオンが溶け出しやすい環境にあるのです。その結果、金属イオンが歯茎へと沈着し、メタルタトゥーの症状を引き起こします。メタルフリーにすればその心配がなくなります。

 

2-3 見た目が美しい

 

金属が口腔内にあると、それだけでかなり目立ちます。ですから、保険診療でも前歯の治療を行う際には、金属を使用することはありません。そうした金属による審美性の低下は、メタルフリーにすることで劇的に改善されます。それはインレーやクラウンなど、補綴装置の種類に関わらず、全てのケースにおいていえることです。

 

2-4 歯を削る量が少ない

 

作成する補綴装置の種類にもよりますが、メタルフリーにすることによって、基本的には歯質の削除量を抑えることができます。詰め物にしろ、被せ物にしろ、それらを金属で作ろうとすると必然的に歯質削除量が多くなってしまいます。そこでセラミックなどの材料に置き換えることでメタルフリーな治療が実現でき、残せる歯質も増えるのです。

 

2-5 硬さや弾力性が天然歯に近い

 

金属と天然歯を比べると、やはり金属の方が硬く、弾力性も大きくことなります。その結果、歯根の破折などのトラブルが引き起こされやすくなるのです。一方、メタルフリーな素材であれば、比較的天然歯に近い性質を持っているため、金属材料よりは種々のトラブルが起こりにくいというメリットが挙げられます。

3.優れた点の多いメタルフリー治療

 

このように、メタルフリー治療にはメリットが沢山存在します。見た目が良くなるだけでなく、機能性や耐久性も向上することがあるため、非常に優れた歯科治療といえるでしょう。ですから今現在、歯科材料による金属アレルギーに悩まされていたり、口元の審美性の低下を気にされていたりする方は、メタルフリー治療をご検討ください。歯科治療における多様な場面で金属からセラミックなどへの置き換えが可能となっています。

歯の土台をファイバーコアにするメリット

歯の根っこにまで虫歯が進行した症例では、コアと呼ばれる歯の土台を作る必要が出てきます。この土台の上に、いわゆるクラウン(被せ物)を装着するのです。従来コアというパーツは、金属で作られることが多いのですが、最近ではファイバー樹脂製のコアも広く活用されるようになってきました。ここではそんなファイバーコアのメリットについて詳しく解説します。

 

  • 歯質と一体化しやすい

 

ファイバーコアは、メタルコアよりも比較的歯質に近い性質を持っています。そのため、設置した際には歯質と一体化しやすい傾向にあります。一方、メタルコアは文字通り金属で作られていますので、当然のことながら歯質とは一体化しにくいですので、接着剤による機械的接着に頼ることとなります。

 

  • 歯根が割れにくい

 

私たちがものを噛む際には、とても強い力が歯にかかります。天然の歯であれば、歯冠から歯根まで一体化しているだけでなく、歯の神経や歯根膜なども正常に働いていますので、咀嚼に圧力を上手く緩和できますが、クラウンなどの人工歯となると話は別です。とくにメタルコアは、歯質との接着性があまり良くないため、一体化しないことがあります。そうなると、歯の中心に金属の棒が入っているような状態となり、それがくさびの役割を果たして歯根を割ってしまうことも珍しくはないのです。

 

  • 弾力性が天然の歯に近い

 

ファイバー樹脂の弾力性は、金属よりも天然の歯に近くなっています。これはとても大事な要素で、例えば歯に大きな力が加わった際に、異なる弾力性の部分が存在したらどうなるでしょうか。非常に硬く弾力性が低いメタルコアの部分が圧力を吸収せず、人工歯や歯質の部分に過剰な負担がかかることになりますよね。その結果、人工歯や歯質が割れてしまうのです。

 

  • 腐食しない

 

金属で作られたメタルコアは、経年的に劣化したり、唾液の成分によって腐食したりしますが、ファイバーコアその心配がありません。なぜなら、ファイバー樹脂のみで作られているからです。

 

  • 歯茎への着色がない

 

メタルコアには銀が含まれているため、唾液などによって銀イオンが溶出することがあります。それが歯茎へと沈着すると、メタルタトゥーと呼ばれる症状が現れるのです。ファイバーコアには当然、銀などの金属が含まれていませんので、メタルタトゥーが生じることもありません。

 

  • 金属アレルギーが生じない

 

メタルコアの場合は、歯茎への着色だけでなく、金属アレルギーの発症というリスクも存在します。ファイバーコアを用いれば、金属アレルギーの心配もなくなります。

 

  • 見た目が良くなる

 

コアをメタルで作成すると、結果的に人工歯から金属の色が透けて見えることがあります。その結果、審美性が低下するというデメリットが生じます。一方、コアをファイバー樹脂で作成した場合、人工歯から透けて見えるようなことがないため、本物の歯に近い美しさを再現することが可能となります。

 

  • 歯質削除量が少ない

 

ファイバーコアとメタルコアでは、前者の方が歯質の削除量が少なくて済みます。歯質は一度削ってしまうと、もう二度と元に戻すことはできませんので、削除量が少ないに越したことはありません。また、歯質を多く残せるほど、歯の寿命も長くなりますので、削除量の違いは非常に大きいといえます。

 

  • まとめ

 

このように、歯の土台となるコアの部分に、メタルではなくファイバーを使うメリットは多数存在します。歯茎への着色や金属アレルギーの防止など、避けることのできる副作用も多いため、非常に優れた治療法といえます。

 

根管根充とはどのような状態のことをいうのか

歯の根っこの治療に「根管充填(こんかんじゅうてん)」という処置があります。専門的には根充(こんじゅう)と略されることがある処置で、虫歯治療を行う上で非常に大切なプロセスといえます。ここではそんな根管充填について詳しく解説します。

 

  • 歯の根っこには空洞がある

 

歯根と呼ばれる歯の根っこの部分には、空洞が存在します。専門的には歯髄腔と呼ばれる空洞で、健康な歯根であれば、本来歯の神経や血管などが存在しています。これらが虫歯によって侵されると、抜髄(ばつずい)という処置を施して神経を抜くことになりますので、空洞だけが残ることとなります。

 

  • 歯髄腔は埋める必要がある?

 

歯の根っこの治療が終わると、歯髄腔を埋める必要が出てきます。なぜなら、歯の中に何もない空洞が存在していると、そこへ細菌などが侵入して、再び虫歯を発生させる可能性が出てくるからです。そのため、歯の神経を抜いて綺麗に消毒した後は、特殊な歯科材料によって歯髄腔を埋めます。これを専門的に根管充填と呼んでいるのです。

 

  • 何で空洞を埋めるの?

 

根管充填には、主にガッタパーチャポイントと呼ばれる歯科用材料が用いられます。ガッタパーチャポイントは、ゴムのような素材でできており、体に対する刺激性はほとんどありません。そうした為害性の低い歯科材料を使って、根管にできた空洞を埋めることとなります。

 

  • 根充の状態はX線画像で確認できる

 

過去に根管充填をしたことがある患者さんであれば、X線写真を撮影することで一目瞭然です。ガッタパーチャポイントには、造影効果のある成分が含まれていますので、デンタルやパノラマX線写真を取ることで、充填された状態を視覚的に確認することができます。X線画像でどのように写るかというと、基本的に金属と同じで、ガッタパーチャポイントが充填されている部分が白く造影されます。

 

  • 根管を塞ぐような形で充填されているのが理想

 

根管充填は、歯髄腔を塞ぐことが目的ですので、X線画像で見た際に、歯髄腔を塞ぐような形で充填されているのが理想です。根管充填が失敗していると、根管の先の方に空洞が存在していたり、側方に隙間が生じていたりします。そうした状態だと、根管内が再感染しやすくなるため注意が必要です。

 

  • 根管充填が不十分だと

 

根管充填が適切に行われないと、根管内への再感染が起こります。具体的には、歯冠の方から細菌などに汚染された液が根管内へと流れ込み、再び根管内に病巣を作るのです。そうなると、再根管治療と呼ばれる処置が必要となります。

 

  • 再根管治療とは

 

再根管治療とは、文字通り再び根管治療を行うことで、根管内の消毒から始めなければいけません。病巣が根尖にまで及んでしまった場合は、最悪のケースで抜歯が考えられますので、どう診断するかが重要なポイントとなります。

 

  • 根管治療はとても時間のかかるもの

 

虫歯が歯髄にまで到達すると、根管治療を行わなければならなくなります。根管治療は、歯を削ったり、レジンを詰めたりする治療とは比べ物にならないほど、時間のかかるものです。同時に、技術を要するものです。いかに根気強く根管消毒を行い、緊密な根管充填を実施するかによって、予後が大きく変わります。

 

  • 虫歯が歯髄に達する前に治療する

 

このように、根管充填を始めとした歯の根っこの治療というのは、とても厄介なものですので、可能であれば虫歯菌が歯髄に到達する前に治したいものです。そうすることで、残せる歯質の量も格段に増えますし、治療にかかる費用や時間も省くことが可能です。

根治するまでにどのくらいの期間が必要なのか?

虫歯治療は、進行の度合いによって治療期間も大きく変わります。ですから、一概に何週間で治療が終わるともいえません。中でも歯の根っこにまで虫歯が進行したケースに関しては、根治するまでにかかる期間が大きく異なります。ここではそんな虫歯治療にかかる期間について詳しく解説します。

 

  • 軽度の虫歯

 

エナメル質だけに留まっているような軽度の虫歯であれば、数回の通院で治療が完了します。虫歯菌に侵食されているエナメル質を削り、そこへレジンなどの修復材料を詰めることで治療は完了します。必要に応じてX線撮影をしたり、経過観察のために来院してもらったりすることはありますが、それほど長い期間はかかりません。

 

  • 中等度の虫歯

 

象牙質まで到達している中等度の虫歯では、単に歯を削ってレジンなどを詰めるだけでなく、その他にもいろいろな処置が必要になることがあります。その結果、1~2回の通院では治療が完了せず、もう少し長い時間かかるケースも珍しくありません。

 

  • 重度の虫歯

 

歯の神経にまで達したり、歯の根っこにまで及んでいたりする重度の虫歯は、比較的長い期間の治療が必要となります。虫歯菌に侵されているエナメル質や象牙質を削ることはもちろんのこと、歯の根っこ内の特別な治療が必要となります。専門的には根管治療と呼ばれるもので、この治療にかかる期間が比較的長いといえるでしょう。

 

  • 根管治療とは

 

根管治療とは、歯の根っこの中に感染が広がったケースにおける処置法で、可能な限り根っこの部分を残すよう、徐々に根っこの中を消毒していきます。例えばここで、ものすごく強い消毒薬を使うことができれば、あっという間に根管治療も終わるのですが、いかんせん歯の根っこも生体の組織ですので、刺激の強い薬剤を使用することはできません。そこで、根管を汚染している細菌だけを殺せる程度の薬剤を用いて、少しずつ除菌を行っていきます。

 

  • 根管治療にかかる期間は?

 

根管治療にかかる期間は本当にケースバイケースです。2~3回で消毒が完了するケースもあれば、数ヵ月かかるケースもあります。これは根管の形態や病態など様々な要因が絡んでくることなので、一概にはいえないのです。ただ、大切なのは、いくら時間がかかってもしっかりとした根管治療を行うことです。治療期間を短縮するために、根管消毒を疎かにすると、結果的に再発を招き、それ以前よりもさらに悪い病態へと進行することがあります。

 

  • 消毒が完了したら根管充填

 

歯の根っこの消毒が終わったら、そこへガッタパーチャポイントなどの歯科用材料を充填します。歯の根っこの中に隙間があると、再びそこで感染が生じることがあるため、歯科用材料で埋める必要があるのです。

 

  • 被せ物を装着して治療完了

 

根っこの部分の治療が完了したら、最後は歯冠を回復するための治療です。クラウンなどの被せ物を装着することで、本来の歯の姿へ回復させます。この被せ物を作る期間も材料や症例に応じて大きく変わってきます。

 

  • まとめ

 

虫歯治療にかかる期間は、ケースに応じて様々です。ただひとつ言えるのは、進行度が低ければ低いほど、根治までの期間も短くなるということです。初期の虫歯であれば、来院した当日にフッ化物を塗布するなどして、治療が終わることも珍しくはありません。軽度や中等度の虫歯に関しても、数回の通院で根治することがほとんどです。ただ、いわゆるC3やC4と呼ばれる重度の虫歯になると話は変わり、根治までに数ヵ月を要することもあります。ですから、虫歯というのはとにかく早期発見早期治療が最善といえます。

歯間ブラシとフロスどちらを使うべきですか?

歯の補助的な清掃器具に、歯間ブラシとフロスというものがあります。どちらも歯と歯の間の汚れを取るという意味で、同じ用途に使われる器具ですが、両者の違いは少しわかりにくいですよね。ここではそんな歯間ブラシとフロスの違いについて詳しく解説します。

 

  • 歯間ブラシとは

 

歯間ブラシとは、1本の糸が設置された小さなブラシで、歯と歯の間に挿入することで汚れをかきだす器具です。市販されている歯間ブラシの形態は様々ですが、用途は全て同じであるとお考えください。

 

  • フロスとは

 

フロスとは、歯間ブラシの糸の部分だけからなる清掃器具で、この糸を上手く使うことで歯と歯の間の汚れをかきだしていきます。フロスはメジャーのように軸に巻かれた状態で、その都度、必要な分だけ切り取って使う形となります。おそらく皆さんも一度は歯科医院で、衛生士さんからフロスによる清掃を受けたことがあることでしょう。

 

  • どちらも用途は同じ

 

歯間ブラシとフロスは、どちらも歯と歯の間のプラークや食べカスを取り除くという点で、用途は同じです。そういわれると、ますますどちらを使ったら良いか迷ってしまいますよね。そこでいくつかの点で、2つの清掃器具を比べてみましょう。

 

  • 使いやすいのは歯間ブラシ

 

特に何の訓練もなく、すぐに使えるのは歯間ブラシです。歯間ブラシには操作しやすいように柄の部分が設置されていますので、少し小さくはありますが、歯ブラシを持つような感覚で清掃することができます。また、すぐに使えるように糸の部分がピンと張っているのもありがたい点です。一方、フロスには柄が付いていませんし、単なる1本の糸でしかないため、使いこなすのがなかなか難しいです。

 

  • 清掃性が高いのはフロス

 

続いて清掃性の観点からですが、歯と歯の間の汚れをしっかりと落とせるのは、間違いなくフロスです。フロスは糸の部分のみで構成されていますので、使い方によってはどんなに乱れた歯列の部分にも挿入することが可能です。一方、歯間ブラシは柄の部分があることで、挿入できる角度や場所が非常に限られてきます。そのため、どんなに工夫しても取り除けない汚れが出てくるのです。

 

  • 値段はフロスの方が安い

 

市販されている歯間ブラシやフロスは色々な種類がありますので、商品そのものの単価は別として、コストパフォーマンスは確実にフロスの方が高いです。まず、歯間は1本使用したら捨てることが多く、使用できる糸の長さもフロスより短いです。一方、糸の部分からのみ構成されているフロスは、柄の部分の材料費などがかかっていないこともあり、結果的にコストを下げることができます。

 

  • フロスの使い方を歯科医院で学ぶのが一番

 

歯科医院の定期検診などでは、歯科医衛生士さんがフロスの使い方を教えてくれます。例えば八重歯があったり、乱杭歯があったりすると、普通の使い方では汚れを落とすことが難しいですが、口腔衛生の専門家である歯科衛生士さんなら、効率的な方法を提案してくれます。それを学び取ることによって、フロスを有効に使えるようになります。

 

  • フロスが使えればコストが下がり清掃性も高まる

 

もしもフロスを活用できるようになれば、清掃器具にかかるコストを抑えることができます。そして何より、歯と歯の間の磨き残しが少なくなるので、口腔衛生の面からも非常に有益といえるでしょう。これから数十年間使い続けることを考えたら、今のうちに頑張ってフロスの使用法を習得することをお勧めします。ちなみに、多くの虫歯や歯周病は、歯と歯の間の汚れから始まるため、この部分のケアを徹底することが虫歯予防や歯周病予防に不可欠といえます。

 

 

チョコレートを食べると虫歯になりやすいですか?

虫歯の原因いえば「甘いもの」ですよね。特にチョコレートなどは、甘いものの代表といえますので、虫歯を心配されている方にとっては、避けるべき食品なのかが気になる点です。ここではそんなチョコレートと虫歯との関係について詳しく解説します。

 

  • 虫歯の原因とは?

 

まず虫歯の根本的な原因について考えてみましょう。虫歯は、歯の表面に虫歯菌が付着することで生じます。ミュータンス菌に代表される虫歯菌が歯の表面から歯質を溶かし、穴をあけていくのが虫歯ですよね。ここで注意して頂きたいのが、虫歯菌が何をエサにしているかです。

 

  • 虫歯菌のエサは砂糖(スクロース)

 

虫歯菌は、砂糖であるスクロースをエサとして生命活動を営んでいます。つまり、砂糖が多く含まれる食品は、虫歯菌の増殖を促すとお考えください。ただ、同じように甘い食品でも、砂糖でなければ、虫歯菌がエサにできないという点も知っておきましょう。つまり、甘ければすべてが虫歯につながるというわけではないのです。

 

  • チョコレートの主成分は?

 

市販されているチョコレートの多くには、砂糖であるスクロースが豊富に含まれていますので、虫歯の原因になります。お子様の虫歯もチョコレートが原因で発生するケースは珍しくありません。

 

  • チョコレートは口腔内に残りやすい

 

チョコレートが虫歯の原因になりやすいのは、単に砂糖が沢山含まれているという理由だけではありません。チョコレートはネバネバとした性質上、歯の表面に残りやすい傾向にあるのです。例えば、間食としてチョコレートを食べて、そのまま歯磨きをせずに放置すると、歯の表面などにチョコレートの残骸が残ることとなります。普通の食品であれば、唾液や飲み物によって自然と洗い流されていくのですが、チョコレートには強い粘性があるため、口腔内に残留します。それらは虫歯菌のかっこうのエサとなるため、虫歯を誘発する要因となるのです。

 

  • 砂糖が含まれていないチョコレートは?

 

チョコレートは虫歯の原因になると聞いても、そう簡単にはやめられないですよね。チョコレートが大好きな人は沢山いらっしゃいますし、チョコレートを食べることで集中力が増したり、ストレスが解消されたりすることも事実です。そんな方には、砂糖が含まれていないチョコレートをお勧めします。最近では、無糖のチョコレートが市販されていますので、虫歯予防には最適です。

 

  • チョコレートを食べた後に歯磨きをする

 

砂糖が含まれていないチョコレートは、確かに虫歯予防には有用ですが、チョコレート好きにとって味気ないのも事実です。結局、砂糖が含まれていなければ、チョコレートを食べたあとの幸福感なども得られないことが多いです。そういった場合は、気にせずにチョコレートを食べましょう。ただし、間食した後にはしっかりと歯を磨いてください。大切なのは、チョコレートを食べた後、口腔内に残留させないことです。チョコレートを満足いくまで食べて、そのあと歯磨きなどのオーラルケアをしっかり行えば、口腔内への残留を防ぐことができますし、虫歯菌のエサとなることもなくなるため、虫歯の発生も抑えられます。

 

  • 砂糖は沢山の食品に含まれている

 

ここまで、チョコレートに含まれる砂糖と虫歯に関するお話をしてきましたが、日本食は全般的に砂糖が含まれていることが多いため、気を付けるべきなのはチョコレートだけではないということを知っておきましょう。肉じゃが、すき焼き、焼き鳥など、どれも美味しい日本食ですが、砂糖が沢山含まれていますので、チョコレートと同じように虫歯予防への配慮が必要といえます。

虫歯にならないためにすべきこと

虫歯という病気は、他の病気と比べてひとつ大きな特徴があります。それは病気を繰り返せば繰り返すほど、あるいは進行度が進むほど、組織自体が失われていくという特徴です。それだけに「虫歯にならないこと」が何よりも重要といえます。ここではそんな虫歯の予防法について詳しく解説します。

 

  • 虫歯の原因を知る

 

虫歯にならないためには、まず虫歯の原因を知ることが大切です。

 

  • 1 虫歯は細菌による感染症

 

虫歯の発症は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌への感染から始まります。虫歯菌が歯の表面に感染し、増殖することで歯質が溶かされていくのです。

 

  • 2 虫歯菌が産生する酸が歯を溶かす

 

虫歯は歯が溶ける病気ですが、これは虫歯菌が産生する酸が原因となっています。具体的には、虫歯菌が糖質を栄養として生命活動を営む過程で、歯質を溶かす酸が生じます。その結果、エナメル質が溶け、続いて象牙質も溶けていくことで歯質が失われていくのです。

 

  • 虫歯菌は誰の口にも存在する?

 

虫歯は虫歯菌への感染が原因で発症する病気と述べましたが、実は虫歯の有無に関わらず、ほとんどの人の口腔内には虫歯菌が存在しています。いわゆる常在菌と呼ばれるもので、常に口腔内で生命活動を営んでいるのです。ただ、問題となるのは、その数が増え、歯面に付着することですので、それを防ぐことが虫歯予防の第一歩といえます。

 

  • 虫歯菌は歯垢や歯石を足場にして歯面に付着する

 

虫歯菌は、足場がなければ歯の表面に付着することができません。その足場となるのは、歯垢や歯石です。歯垢や歯石には、食べかすだけでなく、大量の虫歯菌が生息しているため、虫歯や歯周病の原因となっています。

 

  • ブラッシングを徹底することが大切

 

歯垢や歯石の沈着を防止するためには、毎日の歯磨きで適切なブラッシング法を徹底する必要があります。良くないのは、自分流のブラッシング法を長い間続けてしまうことです。どんな人でも、自分ひとりで完璧なブラッシング法にたどり着くことは難しいです。歯列というのは複雑にできていますし、磨き残しがない最適なブラッシング法を実現するためには、やはり専門家の力を借りる必要があります。

 

  • 定期検診でブラッシング法を学ぶ

 

歯科の定期検診では、定期的に患者さんのブラッシング法をチェックしてくれます。染め出し液などを活用して、実際に磨き残しがある部位を確認し、歯磨きが足りていないことを自覚してもらいます。同時に、磨き残しがある部位の効果的なブラッシング法も提案させて頂きます。こうした取り組みが、虫歯の根本的な原因となる歯垢の沈着を防ぐことにつながるのです。

 

  • 歯のクリーニングを定期的に受ける

 

毎日しっかり歯磨きをしていても、歯の表面には徐々に歯垢や歯石が沈着していくものです。とりわけ、歯と歯の間や歯と歯茎の間には汚れが溜まりやすく、それらが石灰化して歯石となると、歯ブラシでは除去不可能となります。そこで、歯のクリーニングを定期的に受けることをお勧めします。

 

歯のクリーニングでは、歯ブラシで落とすことができなくなった硬い歯石を専用の器具でガリガリと綺麗に除去します。歯石は虫歯だけでなく歯周病の原因にもなりますので、長期間放置することは歯や歯茎にとって有害ですので、定期的にお掃除しましょう。

 

  • 糖質を控える

 

虫歯にならないためには、糖質を控えるのもひとつの方法です。極端な話、日々の糖質摂取量をゼロにすれば、ミュータンス菌が増えることもなく、虫歯が発生する可能性も極端に減少します。ただ、極端な糖質制限は色々なトラブルの元にもなりかねないため、適度に減らすことをお勧めします。

虫歯を放置したらどうなるのか

日本人の「歯医者嫌い」は有名な話ですよね。歯科治療に伴う痛みなどが原因で、歯医者が嫌いになってしまう人が沢山いらっしゃいます。それだけに、本当に我慢ができなくなるまで、虫歯を放置する人も珍しくはありません。ただ、どんな病気もそうですが、病状が進行するほど治療が難しくなりますので、そういった傾向はあまり好ましいものではありません。ここでは虫歯を放置した場合に、どのようなことが起こるのかについて詳しく解説します。

 

  • 虫歯は自然治らない?

 

風邪などの病気は、多少熱があったり、鼻水が出ていたりしても、放置することで自然に治ることがあります。むしろ、病院を受診して薬を飲むことを良いと思わない人もいらっしゃるくらいです。確かに、私たちの体には病原体に対する免疫力が存在していますので、自然に治せるのであればそれに越したことはありません。けれども、虫歯となると話は変わります。なぜなら虫歯という病気は、基本的に自然治癒しないからです。

 

  • 虫歯は進行し続ける病気

 

例えば、奥歯に虫歯が発生したとしましょう。そこには、ミュータンス菌などの虫歯菌が感染し、増殖を繰り返したり、生命活動を営んだりしています。そうした活動が一度始まってしまうと、放置することで消えてなくなることはあり得ないのです。一生懸命歯磨きをしていれば、虫歯菌や虫歯の病巣も取り除けると思いがちですが、それは不可能です。

 

  • 虫歯の進行速度を抑えることはできる

 

虫歯が発生したら、治療をしなければ完治させることは不可能ですが、進行速度を抑えることは可能です。具体的には、徹底したブラッシングを行い、虫歯菌のエサとなる糖質の摂取を断つことで、虫歯の進行速度を抑えることができます。ただ、現実問題として、そうした取り組みを継続することは難しく、やがては進行速度も速まっていきます。何より、そうした取り組みができるのであれば、歯科を受診して、早期に治療を受けた方が賢明と言えます。

 

  • 放置することによる虫歯の変化

 

虫歯は放置すればするほど、病状が悪化していきます。エナメル質が溶け、病巣が象牙質まで到達すると、病気の進行はさらに速まります。歯の神経である歯髄にまで到達すると、抜髄を行う必要がでてきます。抜髄とは、歯の神経を抜くことで、その結果、歯への血液供給なども滞り、歯質の脆弱化へとつながっていくのです。これは歯の寿命を縮めることと同じ意味です。さらに虫歯が進行すると、歯の根っこにまで虫歯菌が及び、歯根もボロボロになります。そして最終的には、歯を丸ごと失うこととなるのです。

 

  • 周りの歯にも虫歯がうつる

 

虫歯は虫歯菌による感染症ですので、放置し続けると、虫歯にかかった歯そのものを失うだけでなく、隣の歯にも感染が広がることが多々あります。虫歯が原因で来院される患者さんには、レントゲンで歯の状態を確認してもらうことが多いのですが、画像から隣の歯への虫歯の広がりを認めることが珍しくないのです。また、虫歯が重症化すると歯茎の病気を引き起こす要因にもなりますので、治療せず放置することは口腔内全体の健康にも関わってきます。

 

  • 自然に治る虫歯もある?

 

ここまで、虫歯は自然治癒しない病気で、放置することはとにかくいけないことであると説明してきましたが、実は積極的な治療をせずとも自然に治る虫歯もあります。それは初期の虫歯です。発生して間もない虫歯は、再石灰化という現象が期待できるため、すぐに削ることはしません。それでもやはり、歯科医院でのフッ化物塗布や歯科医師による経過観察が必要となりますので、放置して良いといことにはなりませんので注意しましょう。

歯医者が怖い!どうやって通院したらいいの?知っておきたい3つの対処法

歯医者が怖いという方は実は数多くいらっしゃり、多くの患者さんが怖くない・痛くない治療を求めて日夜歯医者を探しています。歯科医療で使う医療器具は非常に大きな音がしますし、歯医者で使う道具の音を聞くだけで多くの方が不安になり子供ではなおさら治療を嫌がってしまうのもうなづけます。いかに歯医者の治療が怖くないように受けられるか、知っておきたいポイントをご紹介いたします。

 

 

 

1歯医者が怖い!歯科恐怖症ってなに?

 

 

歯医者の治療があまりにも怖いと思われる方は歯科恐怖症と呼ばれる状態になっている可能性があります。歯科恐怖症は歯医者の診療に対して非常に強い恐怖心を感じてしまう病気で、簡単な虫歯の治療を受けるだけでも怖い気持ちが勝ってしまったり、先生を目にした瞬間に血圧や心拍数が上がり、治療に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。

歯科恐怖症を感じている場合にはまず、スタッフの方との信頼関係をしっかりと築いていくことが重要で、説明が丁寧で恐怖心にゆっくりと付き合ってくれるようなクリニックを探すことが重要です。知り合いからの紹介を頼りにしたり、自分でホームページなどを活用して治療を進めたりしながら納得のいく歯医者を選ぶようにしましょう。

 

 

 

2ひどい虫歯や歯周病でも大丈夫!痛みを除去する麻酔

 

 

 

歯科治療に対して恐怖心を感じる場合にはまず麻酔をしっかりと理解しておくと役立ちます。麻酔というのは痛みを除去する方法として広く知られているのですが、実は麻酔にもいくつか種類があり、どのような麻酔があり、どのような方法を組み合わせると患者さんにとって負担の少ない治療を受けられるのか理解しておくと非常に役立ちます。麻酔はインプラントや虫歯だけでなく、歯周病の治療や矯正治療でも活躍しますし、もちろん神経の治療でも麻酔を欠かすことができません。麻酔についての知識を身につけておきましょう。

 

 

・表面麻酔

表面麻酔というのはお口の粘膜の表面にお薬を塗りつけて行う麻酔法で、局所麻酔や伝達麻酔をする前に注射の痛みを緩和する目的で行われます。表面麻酔をするかどうかで麻酔の痛みが大きく変わってくるので、痛みの少ない麻酔を希望される場合や無痛の治療を希望する時には欠かせない麻酔の手段です。

 

 

・局所麻酔

局所麻酔は注射による麻酔で、虫歯の治療や神経の治療で頻繁に行われる麻酔法です。麻酔薬を歯茎の内部に注射し、神経の働きを遮断することで痛みを取り除きます。局所麻酔だけで小規模な鹿の手術ができるほど十分な痛みの除去ができるので、虫歯の治療や神経の治療では局所麻酔だけで十分痛みを取り除くことができます。

局所麻酔は炎症が大きくなっている場合にはなかなか麻酔薬が効きにくくなってしまうことがあり、このような場合にはまず炎症を抑えるために抗生物質の内服を行なったり、炎症を抑える薬の内服を行います。痛みを感じないようにするためにも、治療の前の準備が非常に重要になるのです。

 

 

・伝達麻酔

伝達麻酔は歯茎ではなく、顎奥の神経の根元に麻酔薬を作用させる方法です。根元から痛みの遮断を行うことができるので、非常に便利な方法ですが、片顎全体の痛みを麻痺させてしまうので、伝達麻酔を用いることはあまりありません。

治療の範囲が広い場合や、治療の時間が長くかかる場合に用いることが多いので、大掛かりな治療を行う場合に利用すると思いましょう。

 

 

・静脈内鎮静法

静脈内鎮静法は不安感を除去するための治療手段です。睡眠薬に似たようなうとうとと眠らせるような成分が含まれた薬剤を点滴を通じて投与する事で治療を受けている間に不安感を少なくしたり、眠ったまま治療が受けられるようにする治療法です。歯科医療に対する恐怖心が強い場合にはこのような手段で不安感を取り除くことができるので、治療を受ける前にあらかじめ歯医者と相談しておくといいでしょう。インプラントなどの治療を希望する場合には治療の時間が長時間にわたったり、ある程度歯医者と長い付き合いが必要になります。しっかりと納得のいく歯医者選びをするようにしましょう。

 

 

 

3怖くない歯医者はこうやって選ぼう!

 

 

怖くない歯医者を選ぶにはいくつかのコツがあります。まず大切なのは麻酔についての説明をしっかりとしているかどうかです。ホームページなどで麻酔についての説明をしっかりと行なっている歯医者は麻酔に対して熱心に取り組んでいる歯医者と考えることができ、いかに不安を取り除く治療にしているかの一つの指標になります。時間を決めて予約をとる時の応対も非常に重要です。不安感が強い方は治療にある程度時間をかけ、少しずつ治療を進めていく必要があり、不安感をなくすようにある程度治療時間を確保してくれる歯医者も不安感が強い方にとって非常に安心できる歯医者でしょう。歯医者の治療に恐怖心が伴うのは仕方のないものです。不安感にも寄り添ってくれる歯医者とともに、しっかりと治療を受けていきましょう。

麻酔を受ける前に知っておこう!歯医者の麻酔の基礎知識!

歯医者で利用される麻酔にはいくつも種類があり、それぞれの性質をしっかりと知っておくと治療の理解に役立ちます。保険診療でも自費診療でも利用される麻酔の種類と特徴をご紹介いたします。

 

 

1麻酔の種類と特徴を知ろう

 

 

・最も多用される局所麻酔

麻酔の中でも最も多用されているのが局所麻酔です。局所麻酔ではキシロカインやブピバカインなどの薬剤を使って顎の一部分だけに麻酔をかけ、治療の間だけ痛みを感じないようにする治療法です。注射自体もあまり痛いものではないのですが、注射を行う場所にあらかじめ表面麻酔を施しておくとほとんど痛みを感じずに麻酔をしてもらえます。

歯茎を切開して治療を行う歯の内部の神経の治療や親知らずを抜く治療などで活躍する麻酔法ですが、腫れがひどい場合には麻酔があまり効かないことがあるので、腫れがひどい場合には治療を先延ばしにして、腫れを抑える必要があります。

 

 

・静脈内鎮静法

歯科治療がある程度長時間に、患者さんの全身状態が悪い場合には、静脈内鎮静法という方法で患者さんに鎮静をかけながら治療を行うことがあります。鎮静というのは気持ちを落ち着かせ、うとうとと眠ったような状態をお薬で作り出すことで、このような状態で治療を行うと精神的な負担感を減らして、治療の際に体調が悪化した時にすぐに点滴から薬剤を投与できるようになります。

鎮静では痛みを取り除くことができないので、局所麻酔を併用して麻酔を行うことで痛みも感じず不安感を減らして治療ができるので、不安感が強い方は利用を検討してみるといいかもしれません。

 

 

 

2麻酔の仕組み

 

 

・神経の興奮を抑えるのが麻酔

麻酔の仕組みは簡単に言ってしまうと、神経が興奮しないように落ち着かせるという仕組みです。神経は刺激を受けると外からナトリウムイオンを取り込み、電気の興奮を起こして痛みの刺激を脳に伝えます。このナトリウムが入るのを邪魔し、電気の興奮が起こらないようにするのが麻酔薬の役割で、局所麻酔は注射するだけで痛みを感じさせなくさせる非常に優れたお薬なのです。

 

 

・麻酔を行うメリット

麻酔を使うと痛みを感じることがないので、治療を受けるのが非常に楽になります。また、痛みを感じないということは体が緊張する事なく治療を受けることができるので、血圧が高い方や精神的に不安感がある方にとって非常に良いメリットがあります。

痛みを感じないだけで体への負担は非常に軽くなるので、治療の痛みが不安な方は歯医者にお願いし、麻酔を利用して治療を受けるようにしましょう。

 

 

・麻酔を行うデメリット

麻酔にはいくつかデメリットもあります。麻酔薬の中にはエピネフリンという成分が含まれているものがあり、血管の収縮により血圧の上昇を引き起こしてしまうことがあります。また、アレルギー反応が起こることでアナフィラキシーショックという非常に重篤な病態を招いてしまうことがあるので、副作用が完全にないものではありません。この他にも、麻酔をかけた後には味覚がやや鈍くなったり、味を感じにくくなることがあります。痛みを感じないメリットと副作用を天秤にかけ、メリットが勝る時に局所麻酔を利用するのが重要なのです。

 

 

 

3麻酔を受けるにあたって注意したいこと!

 

 

・全身の病気に要注意

歯医者の麻酔を受ける前に注意したいのが全身の病気との兼ね合いです。血圧が高い方はとくに注意が必要で、事前に歯医者に相談しなければ治療の際にトラブルが起こることや、健康に深刻な影響を与えることがあります。事前に注意をして、健康のトラブルを避けることが重要です。

 

 

・飲酒や服薬にも注意しよう

麻酔を受ける前に注意したいのが、飲酒と服薬です。飲酒や服薬は肝臓の機能に影響を与え、麻酔薬が体内で長時間分解されないで残る原因になってしまいます。とくに静脈内鎮静法を使う場合に体で薬が分解排泄される割合を常に考えなくてはいけないので、飲酒やお薬との関係に注意しなければなりません。歯医者の指示にしっかりと従って治療を受けるようにしましょう。

 

 

・子どもと大人の投薬量の違い

投薬量というのは体重や体表面積によって変わってくるので、大人と子どもでは投薬量を変更させる必要があります。また、腎臓の機能まで考えて投薬量を調整するので、同じ体格で同じ年齢の子どもでも投薬量が変わることがあります。

 

 

 

4麻酔に副作用ってあるの?

 

 

・基本的に副作用は少ないが油断は禁物!

麻酔の副作用はあまり大きなものはなく、通常ではあまり大きな問題が起こることはありません。しかし、麻酔にアレルギー反応を起こした経験がある方は注意が必要で、これまでに麻酔に伴って動機や息切れを経験している方、喘息のような呼吸になった方はとくに注意しなければいけません。このようなアレルギー反応の中でもとくに症状が重いものをアナフィラキシーショックと言い、非常に危険な病態で、早急に病院で治療を受ける必要があるので、麻酔のトラブルを経験された方は事前に対処しておく必要があります。麻酔をかけた後に呼吸がおかしくなる方、唇や手足にしびれを感じた経験がある方は治療を受ける前には、必ず歯医者に相談するようにしましょう。

口臭の種類と原因

スプレー式の携帯マウスウォッシュや口臭用の歯磨き粉、男女問わず販売されている口臭関連の製品の多さは、口臭に対する意識の高さを示しています。

 

しかし、口臭に対して、爽やかな香りで上塗りするのは「臭いものには蓋」的な対処療法でしかありません。

 

口臭の原因を探り、口臭を発しない、口臭が気にならない状態に持っていくことが大切です。

 

虫歯や歯周病と違い、口臭の原因は比較的種類が多く、それによって対処法も違ってきます。

 

下記に、主な原因を記載しました。もし、口臭が気になるのであれば、自分は、どのタイプに当たるのか、きちんと認識して対処を行ってみて下さい。

 

 

①口が臭い場合 ・・・ 歯周病、虫歯、舌苔(ぜったい)

 

口が臭い場合は、ほとんどが歯周病又は虫歯を原因としています。

 

臭いの特徴としては、腐敗臭に近いということ。ですから、虫歯や歯周病の治療が、そのまま口臭の改善に繋がります。

 

また、健康状態を表すといわれる舌ですので、健康面での好・不調が如実に現れます。

 

疲れていたり、ストレスで唾液が減少していると、舌が荒れて口臭の原因となりますので、体調を整えることに専念しましょう。

 

口が臭い場合に、お薦めの食品はガムなどの「噛む」製品です。噛む回数を増やすことで唾液の分泌を促し、口内の不調を良い方向に導きます。

 

 

②息が臭い場合 ・・・ 内臓疾患系

 

内臓からくる口臭の場合は、胃・腸・腎臓・肝臓 等、どこの臓器を悪くしているかにより口臭の種類も変わってきます。

 

歯周病系と同様に腐敗臭の場合もあれば、腸・腎臓などでは、おならやアンモニア臭がしてくることさえあります。

 

これらについては、ピロリ菌といった比較的軽度の体調不良以外にも、内臓的不調が進行している場合もありますので、単なる口臭ととらえずに、人間ドック受診の際にも相談してみましょう。

 

息が臭いケースの改善に期待できる商品は、悪玉菌を減らす乳酸菌と食物繊維。ヨーグルトや、意外にも、一見口が臭くなりそうなキムチなどが優秀な食品です。

 

 

③生活習慣や体調による一時的な口臭

 

その他に、起床時や空腹時、風邪を引いた時に口臭が気になるケース、また、喫煙やアルコールによって、口臭が引き起こされるケースがあります。

 

体調不良になった際は、通常より、口腔内の殺菌がうまくいかなく、唾液の分泌も減る傾向があるため、うがいによる洗浄や、通常より大量の水分補給を心掛けましょう。

 

 

ブラッシング方法の種類について 

「歯磨きは3分!」と言われていますが、皆さん、真面目に磨いてらっしゃいますか?

 

真面目に、3分間磨いていたとしても、正しい磨き方でなければ、きちんとした効果が得られていない場合があります。

 

今さら聞けない、でも、知っておくと、とてもお得な、歯ブラシ活用術を身に着けて、歯ブラシエキスパートになっちゃいましょう!?

 

良い歯磨きは、まず、ブラッシングについて、正しく理解することから始まります。

 

 

①スクラッビング法(90℃) ~基本①~

 

歯ブラシを歯に対して垂直にあて、小さく往復運動させます。

 

イメージとしては、歯1~2本(5~10mm)の範囲で、30回くらい振動させます。

 

また、このブラッシングは歯の表面の汚れを取り除くにの適しているので、あまり力は入れずに、毛先が広がらない程度の荷重(150~200g)で磨きましょう。歯垢(プラーク)の除去を目的に、磨き残しが無いように、丁寧に磨いていくことが大切です。

 

 

②バス法(45℃) ~基本②~

 

歯ブラシを歯に対して45℃にあて、磨く方法です。

 

歯と歯肉の間を磨くことに優れており、歯茎や歯周ポケットの汚れを取り除くつもりで、磨いていきます。

 

歯肉の状態に合わせ、歯周病ぎみの際には、柔らかいブラシを使用します。

 

ちなみに、奥歯も、基本①と②の応用で磨くことができます。

 

 

③縦磨き 

 

歯ブラシを縦にして、上下に動かして磨きます。

 

この磨き方は、かみ合わせが悪くデコボコしている際に、隣り合った歯と歯の隙間に入った食べ物等を除去することに優れています。

 

 

④ブラシの毛の横の部分で磨く 

 

前歯の裏側は、歯ブラシを縦に差し込み、歯と歯ブラシの毛が平行になる様にして、毛の横の部分で磨いていきます。

 

 

⑤番外編:歯ブラシ以外の活用

 

歯間をきちんと磨くためには、状況に応じて、デンタルフロスや歯間ブラシ、そして舌ブラシなどを活用していきましょう。

 

歯磨きの目的は、細菌と歯垢(プラーク)を取り除くことです。

 

せっかく、良いブラッシング方法を身に着けても、歯ブラシの毛先が開いていると、適切な歯ブラシの62%の効果しかないことが分かっています。

 ((公財)ライオン歯科衛生研究所調べ、日本小児歯科学会 1985)

1か月に1本を目安として、適切な歯ブラシで、適切なブラッシングを行い、歯垢除去を目指してくださいね。

 

 

 

歯周病になるのはなんで!?

歯周病や歯周ポケットという単語、CM等で何となく知っていますし、患者さんの数も多いのですが、正確に、その意味や原因を知っていますか?

 

虫歯は「歯」が壊される病気ですが、歯周病は、歯を支える「歯茎(歯肉)」や「骨(歯槽骨:しそうこつ)」が炎症を起こし、最後には、歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。

 

そして、炎症が進み、歯と歯肉の境目に空間が生じることを「歯周ポケット」といいます。この段階では、歯がグラグラと動く感覚があり、早めの対処が必要です。

 

では、歯周病の原因はどんなことで、どう予防すれば良いのでしょうか?

 

 

①歯垢(プラーク)、歯石

 

口内には、300~500種類の細菌が住んでいます。

 

これらのうち、一部の菌が、食べ物を得ることによってネバネバした物質を作り出し、歯垢(プラーク)という悪玉菌の巣を作ります。これが、細菌性プラーク(バイオフィルム)という歯周病の主な原因です。

 

また、歯垢(プラーク)を放置すると、硬くなって歯石となります。歯石となってしまったものは、通常の歯磨きでは取り除くことができません。

 

 

②口内環境に関係する原因

 

歯並び・かみ合わせが悪いと、歯磨きが十分に行き届かず、プラークがたまる原因となります。

 

また、年月が経って、合わなくなってきた金歯・銀歯なども、同様に、歯磨きによる清掃を邪魔します。

 

その他に、歯を食いしばったり歯ぎしりの癖があると、歯茎に負担がかかって炎症が起こりやすくなったり、口呼吸が多すぎる場合、口内が乾燥して歯周病の原因となったりします。

 

 

③生活習慣や全身疾患に関係する原因

 

例えば、糖尿病になると抵抗力が低下するため、歯周病が悪化しやすい傾向があります。

 

また、少数ではありますが、遺伝的要因で歯周病になりやすい人も存在します。他にも、喫煙、ストレス、不規則な食習慣は、歯周病に悪影響を与えます。

 

 

実は、歯を失ってしまう可能性もある怖い病気、歯周病。

下記のような対策で、しっかり防いでいって下さいね。

・歯と歯、歯と歯茎の間まで行き届いた、入念な歯磨き

・歯科医院でのプラーク除去、歯石除去

・歯並びの矯正(年齢や状況により)

・ストレス、喫煙、食習慣等に気を付けた生活

 

 

虫歯になるのはなんで!?

「虫歯予防には、歯を磨きましょう。」

子供のころから言われ続けている言葉ですが、単純に、歯磨きをしている人が虫歯にならなくて、歯磨きをあまりしない人は虫歯になってしまう訳ではありませんよね?

 

これは、歯磨きの他にも、虫歯になる理由があるからです。

 

虫歯になるかならないか、4つのポイントで説明していきます。

 

 

①虫歯菌(ミュータンス菌 など)

 

  「虫歯」というと、バイキンがつるはしを持って、歯を削っている絵を思い出しませんか? このバイキンが、虫歯菌(主に、ミュータンス菌)です。

 

 虫歯菌は、歯磨きによって増殖を抑えることはできますが、歯の表面に歯垢(プラーク)という巣をつくり住み着いてしまうと、なかなか取り除くことはできません。歯磨きが習慣づいているかどうかによって、この虫歯菌の量が違います。

 

 

②口の中の状態(唾液の量、歯の質)

 

  風邪をひきやすい人と丈夫な人がいるように、元々、虫歯になりやすい人と、なりにくい人がいます。

 

  原因は、歯の強さ(歯質)や唾液の分泌量です。唾液が少ない人は、虫歯菌の巣であるプラークを洗い流す作用がうまく働かないため、虫歯になりやすいのです。

 

 

③食生活

 

  口の中に食べ物(特に、糖分)が入ってくると、虫歯菌はその食べ物を取り込んで、酸を出します。この酸が、歯のエナメル質を溶かす原因です。

 

  では、糖分を取らなければよいのかというと、そうではありません。糖分は、脳の栄養でもあり、成長や健康維持に必要な成分です。しかし、歯磨きもせずに、例えば、テレビを見ながらダラダラ食べ続けることは、口の中が酸性になる時間が長くなり、虫歯を引き起こしやすくなります。  

 

 

④歯磨きなどメンテナンス

 

  これは、言わずともわかると思います。

 

日頃の歯磨きに加え、歯科医院でのプラーク(=虫歯菌の巣)除去、菌の働きを抑え、歯質を高めるフッ素の使用なども効果的です。

 

このように、虫歯になる原因は一つではありません。

 

対策としては、例えば、以下のようなものが考えられます。

 

・歯磨きや歯科医院でのプラーク除去

・唾液の少ない人は、マッサージや舌の体操で唾液分泌を促進

・ダラダラ食べをしない等、口内が酸性になる時間を短縮 

・虫歯菌の活動を抑えるキシリトールやフッ素の使用

 

 せっかく、歯磨きをしているのに、虫歯になってしまったら悔しいですよね。

 虫歯の原因を正しく知って、いろいろな方向からの予防を心がけてみて下さい。

 

 

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