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麻酔を受ける前に知っておこう!歯医者の麻酔の基礎知識!

歯医者で利用される麻酔にはいくつも種類があり、それぞれの性質をしっかりと知っておくと治療の理解に役立ちます。保険診療でも自費診療でも利用される麻酔の種類と特徴をご紹介いたします。

 

1麻酔の種類と特徴を知ろう

 

・最も多用される局所麻酔

麻酔の中でも最も多用されているのが局所麻酔です。局所麻酔ではキシロカインやブピバカインなどの薬剤を使って顎の一部分だけに麻酔をかけ、治療の間だけ痛みを感じないようにする治療法です。注射自体もあまり痛いものではないのですが、注射を行う場所にあらかじめ表面麻酔を施しておくとほとんど痛みを感じずに麻酔をしてもらえます。

歯茎を切開して治療を行う歯の内部の神経の治療や親知らずを抜く治療などで活躍する麻酔法ですが、腫れがひどい場合には麻酔があまり効かないことがあるので、腫れがひどい場合には治療を先延ばしにして、腫れを抑える必要があります。

 

・静脈内鎮静法

歯科治療がある程度長時間に、患者さんの全身状態が悪い場合には、静脈内鎮静法という方法で患者さんに鎮静をかけながら治療を行うことがあります。鎮静というのは気持ちを落ち着かせ、うとうとと眠ったような状態をお薬で作り出すことで、このような状態で治療を行うと精神的な負担感を減らして、治療の際に体調が悪化した時にすぐに点滴から薬剤を投与できるようになります。

鎮静では痛みを取り除くことができないので、局所麻酔を併用して麻酔を行うことで痛みも感じず不安感を減らして治療ができるので、不安感が強い方は利用を検討してみるといいかもしれません。

 

 

2麻酔の仕組み

 

・神経の興奮を抑えるのが麻酔

麻酔の仕組みは簡単に言ってしまうと、神経が興奮しないように落ち着かせるという仕組みです。神経は刺激を受けると外からナトリウムイオンを取り込み、電気の興奮を起こして痛みの刺激を脳に伝えます。このナトリウムが入るのを邪魔し、電気の興奮が起こらないようにするのが麻酔薬の役割で、局所麻酔は注射するだけで痛みを感じさせなくさせる非常に優れたお薬なのです。

 

・麻酔を行うメリット

麻酔を使うと痛みを感じることがないので、治療を受けるのが非常に楽になります。また、痛みを感じないということは体が緊張する事なく治療を受けることができるので、血圧が高い方や精神的に不安感がある方にとって非常に良いメリットがあります。

痛みを感じないだけで体への負担は非常に軽くなるので、治療の痛みが不安な方は歯医者にお願いし、麻酔を利用して治療を受けるようにしましょう。

 

・麻酔を行うデメリット

麻酔にはいくつかデメリットもあります。麻酔薬の中にはエピネフリンという成分が含まれているものがあり、血管の収縮により血圧の上昇を引き起こしてしまうことがあります。また、アレルギー反応が起こることでアナフィラキシーショックという非常に重篤な病態を招いてしまうことがあるので、副作用が完全にないものではありません。この他にも、麻酔をかけた後には味覚がやや鈍くなったり、味を感じにくくなることがあります。痛みを感じないメリットと副作用を天秤にかけ、メリットが勝る時に局所麻酔を利用するのが重要なのです。

 

 

3麻酔を受けるにあたって注意したいこと!

 

・全身の病気に要注意

歯医者の麻酔を受ける前に注意したいのが全身の病気との兼ね合いです。血圧が高い方はとくに注意が必要で、事前に歯医者に相談しなければ治療の際にトラブルが起こることや、健康に深刻な影響を与えることがあります。事前に注意をして、健康のトラブルを避けることが重要です。

 

・飲酒や服薬にも注意しよう

麻酔を受ける前に注意したいのが、飲酒と服薬です。飲酒や服薬は肝臓の機能に影響を与え、麻酔薬が体内で長時間分解されないで残る原因になってしまいます。とくに静脈内鎮静法を使う場合に体で薬が分解排泄される割合を常に考えなくてはいけないので、飲酒やお薬との関係に注意しなければなりません。歯医者の指示にしっかりと従って治療を受けるようにしましょう。

 

・子どもと大人の投薬量の違い

投薬量というのは体重や体表面積によって変わってくるので、大人と子どもでは投薬量を変更させる必要があります。また、腎臓の機能まで考えて投薬量を調整するので、同じ体格で同じ年齢の子どもでも投薬量が変わることがあります。