• 虫歯・歯周病

適切な歯磨きをする頻度とは

患者さまの中でも多くの人が悩まれていることとして「歯磨きの頻度」があります。1日何回磨くのが適切なのかは誰もが知りたいことですよね。磨く回数が少ないのは良くないとして、磨き過ぎもトラブルのもとになりそうなイメージがあるかと思います。ここではそんな適切な歯磨きの頻度について詳しく解説します。

 

1.基本は1日3回?

歯磨きをする適切な頻度としては、まず「1日3回」という回数が思い浮かぶかと思います。誰に教わったというわけでもなく、ある意味常識のような形で日本人の意識に根付いています。実際、1日3回というのは間違った頻度ではなく、おおむね正しいといえます。1日3回という回数の根拠は、朝昼晩の食事のあとに歯磨きをするという意味ですので、オーラルケアとしては適切といえます。

 

2.昼間に歯磨きできない人が多い

朝食後、昼食後、夕食後と1日3回しっかりと歯磨きができれば、口腔衛生状態も良好に保つことができますが、昼食後に歯磨きをすることができない人が多いといえます。これは昼食を学校や職場などでとるためであり、昼休みに歯磨きまでしている時間がないというのが現実です。ただ、昼食後に歯磨きができないからといっても、朝と晩に丁寧な歯磨きを行っていれば問題ありません。とくに就寝前には、時間をかけてじっくり歯磨きをしましょう。

 

3.ものを食べたら毎回歯磨きするのが理想

ここからは理想の話ですが、1日3回の食事だけではなく、間食をした際にもその都度、歯磨きをするのがベストといえます。結局、何かものを内に入れたら、口腔内の細菌の活動が活発化するため、虫歯のリスクも高まります。とりわけ、間食では砂糖が多く含まれたおやつを口にすることが多くので、虫歯のなりやすさも普段の食事より高くなっています。そういったことから、朝昼晩の食事であろうと3時のおやつであろうと、何かを口に入れたら歯磨きをするのがベストといえるのです。その場合、具体的な歯磨きの回数は、食事の回数と同じになります。

 

4.歯磨きが無理ならうがいをしよう

実際問題として、毎回の食事のあとに必ず歯磨きをすることは難しいです。出先では、そもそも歯磨きをする環境が整っていないこともあるからです。ただ、もし可能であれば、30秒でも構いません。食後に軽い歯磨きをするだけでも、虫歯の発生率は低くなりますので、歯ブラシを常に携帯することをお勧めします。それも難しい方は、食後にうがいをして口腔内をゆすぐ習慣を身に付けましょう。うがいをするだけでも、食物が口腔内に残留するのを防げますし、口臭の発生を抑制することにもつながります。

 

5.1日1回は徹底した歯磨きを

1日のスケジュールによっては、1回しか歯磨きを行えないこともあるかと思います。これは忙しい生活を送っている人にとっては仕方のないことなので、そういったケースでは1回の歯磨きを徹底したものにしましょう。5~10分くらい時間をかけて、プラークフリーの状態を作ります。そうすることで、口腔衛生状態は保たれます。ただし、1日1回の歯磨きが毎日続くと、さすがに虫歯の発症率が高まりますので注意しましょう。

 

6.まとめ

このように、歯磨きの適切な頻度というのは、毎食後が理想ですがそれを実行できないのが現実ですので、軽い歯磨きやうがいなどによって補っていくことが大切です。また、時間のあるなしに関わらず、1日1回はプラークフリーな状態を作れるようなしっかりとした歯磨きを実施しましょう。そうすることで、歯垢がたまらなくなり、歯石の形成も抑えられますので、虫歯予防だけでなく歯周病予防にもつながります。